亡くなった仲間を偲ぶ絵本3選
失われた大切な人を偲ぶ際、絵本は優しく包み込んでくれる存在。そんな絵本を3つ紹介します。1つ目は、風に舞う鳥の物語。「ここにいない」を美しい鳥に託し、生きとし生ける全ては結びついていると教えてくれます。2つ目は、星空の下での再会。夜空を見上げれば、亡くなった仲間がずっとそばにいてくれることを示しています。最後に、季節の移り変わりを描く絵本。時間が流れても、心の中に刻まれた人は消えないというメッセージが詰まっています。絵本から感じる温かさが、少しでも喪失感を癒してくれることを願います。
『わすれられないおくりもの』
アナグマは、もの知りでかしこく、みんなからとてもたよりにされていた。冬のはじめ、アナグマは死んだ。かけがえのない友を失った悲しみで、みんなはどうしていいかわからない…。友だちの素晴しさ、生きるためのちえやくふうを伝えあっていくことの大切さを語り、心にしみる感動をのこす絵本です。
作者 | スザン・ヴァーリ/小川仁央 |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 評論社 |
発売日 | 1986年10月 |
『ずーっとずっとだいすきだよ』
エルフィーとぼくは、いっしょに大きくなった。年月がたって、ぼくの背がのびる一方で、愛するエルフィーはふとって動作もにぶくなっていった。ある朝、目がさめると、エルフィーが死んでいた。深い悲しみにくれながらも、ぼくには、ひとつ、なぐさめが、あった。それは…
作者 | ハンス・ヴィルヘルム/久山太市 |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 評論社 |
発売日 | 1988年11月 |
『くまとやまねこ』
作者 | 湯本,香樹実,1959- 酒井,駒子,1966- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2008年04月 |
一冊の本を手に取ることは、新たな物語に足を踏み入れるようなものです。その中に出会えるキャラクターたちは、私たち自身に代わって喜びや悲しみ、困難を共有し、深い教訓を教えてくれます。そして、誰かを失う悲しみもまた、共有することで乗り越える力となるのではないでしょうか。
今回ご紹介した3作品も、亡き仲間を偲ぶというテーマを深遠に描く絵本たちです。深い優しさと暖かさに満ちた物語は、心の奥に滲み入るような感動を呼び起こします。散らばる涙は、ただの悲しみではなく、愛する者への尊敬と深い思い出の雫なのです。
しかし、それぞれの物語はただ悲しみを背負って生きるだけではありません。亡き者との別れがもたらすさまざまな思いを、前向きに生きる力に変えていく姿が描かれています。亡くなった人への感謝、思い出、そして人生における別れという経験から何を学び、自分自身をどう成長させていくか。そういった問いかけが、読者に対して緩やかに投げかけられています。
この3作品を読むことで、きっと多くの人が心に寄り添ってくれる友を見つけることでしょう。それが物語の中のキャラクターだったり、一緒に涙を流す読者自身だったり。そして、その全てがあなた自身の支えとなって、失った大切な人々を思いながら、前に進む勇気をくれるでしょう。
読書は、故人を偲び、自己の内面と向き合う大切な時間。読者一人ひとりの心に寄り添うために、これらの作品たちは存在しています。どの作品も、心に深いエチュードを奏で、読む人の心を豊かにする力を持っています。あなたの心にとどく1冊があったら、ぜひその世界を楽しんでみてください。
本という媒介を通じて、失った愛する者とのつながりを感じ、また、広がる世界を知ることへの期待感を共有しましょう。ここから始まる新たな旅を、どうぞお楽しみください。未来へと続く物語が、あなたを待っています。
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