ありがとう
0
ハードカバーの分厚い本で、読み始めるまでこれは時間がかかりそうだと思ったけど、あっという間に読み終わってしまった。
これはすごい本だ。
時は第二次世界大戦が始まる直前、外務書記生の棚倉慎はポーランドの日本大使館に着任した。
日露ハーフで、心の底で自分が何人であるのかに疑問を持ち続けてきた慎。子供の頃にほんの僅かな時間をともに過ごしたポーランド人の友達のことを胸に日本とポーランドの架け橋になりたいと願うが、非情にもすべてを蹂躙する戦争が始まってしまう。
慎が目にする異国の景色の描写が平時も戦争に突入してからもとにかくリアルで、ポーランドからブルガリア、イスタンブールまで慎と一緒にその時代のその場所を追体験できる一冊














