平安時代の社会構造に対する理解が深まりました。年官という役職が、都と地方を繋ぐ重要な役割を果たしていたことがよく分かり、当時の人的ネットワークの複雑さに驚きました。特に、中央と地方の関係がどのように発展し、相互に影響を与え合っていたのかを具体的に知ることができ、非常に興味深かったです。歴史の奥深さを感じる一冊でした。
上級の皇族・貴族に毎年与えられた、下級地方官や京官への官職推薦権である「年官」は、平安時代においてどのように活用されたのか。都の貴族による庄園の経営や、受領による地方有力者の編成などを追究。人的ネットワークを形成・維持・強化する手段として年官を捉え、中央と地方の両視座から、その運用の実態と役割を解明し、歴史的意義を提示する。
序章 年官制度研究の軌跡と本書の課題
第一部 本籍地回避の原則と年官
第一章 受領の地方支配と本籍地回避
第二章 年官制度の展開ー中央と地方をつなぐ新たな方途の成立ー
付論 高子内親王家の庄園経営
第二部 年官と地方支配
第一章 平安中期における受領と年官
付論1 花山院と藤原実資
第二章 平安中期の年官と庄園
第三章 平安後期における年官の変容
付論2 『除目申文之抄』と藤原伊通の除目書『九抄』
終章 平安貴族社会と年官
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