トマス・S・クーンの『科学革命の構造』新版は、科学の進歩を直線的ではなく「パラダイム転換」という視点で捉え直す画期的な著作です。通常の累積的進歩では説明できない科学的変化の本質を示し、異なる時代や学派間の知識構造の違いを理解する手助けとなりました。科学の客観性や合理性の概念を問い直し、科学史だけでなく哲学や社会学の視点も深められる示唆に富む一冊で、読むほどに思考の幅が広がります。
待望の日本語版新版(原著第IV版、50周年記念版の全訳)。
科学とは何か、知識の進歩とは何かについての固定観念を抜本的に塗り替え、「20世紀の最も影響力の偉大な本」に数えられる名著である。新版は半世紀ぶりの〈新訳〉であり、クーンの論述が細部まで丹念に掬い上げられた。また、新しい読者への案内としてI・ハッキングによる「序説━━五十周年記念版に寄せて」が巻頭に加わっている。
「通常科学」から「危機」へ、そして新しい「パラダイム」へ──世界観の変わり方をダイナミックかつ周到に語って世界を変えたクーンのヴィジョンが、21世紀的な解像度の訳文でよみがえる。
序説──50周年記念版に寄せて(1・ハッキング)
はしがき
第I節 序論──歴史に与えうるひとつの役割
第II節 通常科学への道筋
第III節 通常科学の性質
第IV節 パズル解きとしての通常科学
第V節 パラダイムの優位性
第VI節 アノマリーと科学的発見の出現
第VII節 危機と科学理論の出現
第VIII節 危機への応答
第IX節 科学革命の性質と必要性
第X節 世界観の変化としての革命
第XI節 革命の不可視性
第XII節 革命の終わり方
第XIII節 革命を通しての進歩
追記──1969年
訳者あとがき
索引
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