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『愛欲之死』『倦怠社会』(著:韓炳哲)は、現代人の精神的疲弊を鋭く分析した哲学的エッセイです。『倦怠社会』では、自由やポジティブ思考を強要する現代が、実は「自己搾取社会」であると指摘し、私たちが自分自身を監視し疲弊していく構造を明らかにします。一方『愛欲之死』では、SNSや即時的な快楽が「他者との深い関係」や「欲望そのものの力」を衰えさせていると論じています。どちらも静かな筆致で現代社会の孤独と喪失を描き、読後に深い省察を促す作品です。