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『A.O.Z RE-BOOT GUNDAM INLE ガンダム・インレ -くろうさぎのみた夢- V(5)』(藤岡建機/矢立肇・富野由悠季)は、まさにシリーズの到達点とも言える重厚さと緻密さを備えた一冊でした。MS描写の圧倒的な情報量とリアルな質感は、読んでいるだけで模型や設定資料を手にしているかのような没入感を与えます。とくにインレをめぐる物語の進行は、ただの戦闘記録にとどまらず、宇宙世紀世界の隙間を埋める壮大な叙事詩の一部として位置づけられています。そのため読み進めるほどに「ここまで作り込まれた世界を体験できるのは奇跡」と感じました。藤岡建機氏の精緻な画と、矢立肇・富野由悠季が生み出した宇宙世紀の文脈が融合した本作は、単なるスピンオフ以上の価値を放っています。読み終えた後、手元に置いておくだけで誇らしい気持ちになる、まさに“家宝”と呼ぶにふさわしい一冊でした。