データエンジニアの役割や重要性がよく理解できました。著者の園田隆盛さんは、データエンジニアが担う業務領域やスキルセットを具体的に解説しており、データサイエンティストやアナリストとの違いも明確に示しています。特に、データ基盤の設計や運用の実践的な内容が充実しており、現場で役立つ知識が得られました。データ活用を推進する企業にとって、欠かせない一冊だと感じました。
なぜ、うちの会社はデータ活用が進まないのか?
優秀な人材がいるのに成果が出ない組織に必要なのは、
“つなぐ”プロフェッショナルーー「データエンジニア」だった。
本書は、デジタル時代におけるデータ活用の課題に正面から取り組み、その解決策として「データエンジニア」の役割を再定義し、実践的な指針を示すものである。
近年、情報のデジタル化とAIの進展により、データ活用は企業の競争力を左右する重要な要素となっている。「分析の専門家はいるのに期待した効果が出ない」「部門間の連携がうまくいかない」「データ活用の具体的な進め方がわからない」--。こうした課題を抱える組織に、著者らは多様なデータ分析業務の経験から、その解決のカギが「データエンジニア」にあると提言している。
本書は二部構成である。第1部(1・2章)では、組織づくりの視点からデータ活用の本質に迫る。第1章では、データ活用とコミュニケーションの基本概念を整理したうえで、「経営部門」「オペレーション部門」「情報システム部門」の三部門からなる「三機能モデル」を提示し、機能の分化が進む組織において「データエンジニアリング」が必要となる背景を説明する。第2章では、この三機能モデルを踏まえ、「データエンジニアリング組織」の具体的な役割と行動指針を提示し、企業のデータ活用における課題解決への貢献について詳しく解説している。
第2部(3〜6章)は実務編として、データエンジニアの日々のコミュニケーションに焦点を当てている。各部門との信頼関係の築き方、効果的なコミュニケーション手法、日々の業務の進め方まで、事例とともに解説する。とくに、データエンジニアが組織の要として各部門間の橋渡し役を担い、部門間の利害を調整しながら組織全体のデータ活用を推進していく過程を詳しく説明している。
DX時代の到来により、データエンジニアの需要は今後データサイエンティストを上回ると著者らは予測している。本書は、データドリブンな組織づくりを目指すすべての人に、実践的な道筋を示す一冊である。
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