ありがとう
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【私が私のことを可哀想と思っていなくても、その視線が私を哀れにさせるの】
モデルとなった女性が実際に存在して、綿密な取材を重ねたのではと思うほど、感情の揺れ動きがリアル。こうした生々しい心理描写が光る作品、ものすごく好みだなぁ。雪は壮太からチケットをもらった時どっちを選択するか少しは迷ったんだろうか。ラストで雪の壮太に対する本心がみえず、そこを読者の想像に委ねて、色々考えさせる余白がある感じも好きだった。でも、育った環境の違いやそこから派生する家族に対する価値観の差はそう簡単に埋められるものじゃないよね。