『十津川警部 海の見える駅―愛ある伊予灘線』(西村京太郎)は、人気刑事シリーズの一編で、伊予灘線を舞台に事件と人間ドラマを描くミステリー作品である。列車という閉ざされた空間を活かした緊張感ある展開と、登場人物たちの心理描写が丁寧に描かれており、謎解きの面白さと人間ドラマの温かさを同時に楽しめる。タイトルにある「愛」が示すように、単なる犯罪解決だけでなく、登場人物や地域社会の絆や思いやりも物語の魅力として描かれており、ミステリーと心温まるエピソードが融合した一冊である。
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発売日: 2018年07月12日
発行元: 小学館
絶景の撮影スポットの駅が事件の舞台に!
一人暮らしの小菅信一郎が行方不明になっていると、マンションの管理人から連絡が入った。信一郎が購入した高級カメラは部屋にはなかったが、二回目に行くと何故かあった。息子の明が捜索願いを出した二日後、信一郎が自宅で遺体で発見された。カメラのデータには、北陸地方が写っていた。
5月に入り、信一郎が伊予灘線の下灘駅で撮影しているのを一緒だったという女性が現れた。その20代の女性、平川綾乃は3月下旬に、行方不明になった信一郎と駅に滞在していたのだ。下灘駅は、駅から見る夕陽が美しい所として、有名な撮影スポットだった。
信一郎は重度の緑内障で、1年以内に眼が見えなくなると医師に言われていた。
下灘駅を訪れた明は、そこで開かれる音楽会のメンバー、斉藤信一郎から父の話をきいた。その時、夜の海上に輝く宝石のように輝くものを撮影していたというのだ。それは、大型のクルーザーだった。
十津川の調べで、クルーザーの持ち主が興信所の経営者、坪内正明だということが判明した。信一郎の死に、坪内が絡んでいると推理した十津川だったが…。坪内は、十津川の捜査ミスを誘ってくる。果たして、事件の真相とは?
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