オペラ界の最先端をひた走った超一級の学者・フィリップ・ゴセット氏が、オペラを愛する人々に『楽譜の読み方』を丁寧に説いた一冊。ユーモアを湛えた筆致が幅広い読者層の好評を得ている。オペラ愛好家は、専門的な解説にふれることで興味をそそられるだろうし、演奏家は芸術の社会史や楽譜のヴァージョンの歴史に価値を見いだすだろうし、研究者なら歌劇場特有の舞台裏のゴシップを面白がってくれることだろう。
プロローグ
第1章 山と海ーふたつの夏のフェスティヴァルー
第1部 楽譜を知る
第2章 ステージの設営
第3章 「伝達すること」と伝統
第4章 スキャンダルと奨学金
第5章 クリティカル・エディションのロマンス
インテルメッツォ
第6章 学者たちと演奏者たちー《セミラーミデ》の場合ー
用語集／文献目録／主要なオペラの索引／上巻索引
ぐぐみ
イタリア・オペラの深い歴史とその魅力を改めて感じることができました。フィリップ・ゴセット氏が描くオペラの世界は、単なる音楽の枠を超え、文化や社会的背景がどれだけ影響を与えているかを細かく掘り下げています。
学者たちがどのようにオペラを分析し、上演の歴史がどのように変遷してきたのかが豊かに描かれ、オペラの奥深さを知るには最適な一冊でした。音楽ファンやオペラ初心者にも、興味を持ちやすい内容です。
