“奇跡的なことが3回続けば、それはもう奇跡とは言わず「天命」だ”
という神託を神官から告げられてヨナたちは仲間を探す旅に出ます。
高華王国に古から語り継がれる伝説にある『四龍』を求める理由は、命懸けで自分を守り傷を負い続けるだろうハクを死なせないため。
ヨナの切実さと健気さに心臓をグッと鷲掴みされます。
緋龍王ではないけど四龍の力を求める不届き者、と自分を評して笑い飛ばすヨナに「あなたが欲しい」と望まれたら、白龍キジャじゃなくてもキュンとするでしょう。
絶対的な強さを誇るハクだけではなく、人智を越えた白龍の力を持つキジャがいれば、守られるだけでいいはずのヨナは、そうあることを望みません。
ただ生きるだけのことを許されない立場でも前向きに受け止め、己の無知と無力さを恥じて教えを乞えるヨナから、生まれながらの気高さと強さを感じます。
手を貸したいのにハクは一歩引いて、武器を手にすることを選んだヨナの人間らしくあがく姿を見守りますが、なかなかできることではありません。
岩山にあった青龍の里に辿り着いた一行は、歓迎されませんでしたが、青龍の過去を思えば無理からぬことです。
青龍に会うのは自分の役目だ、と言い切るヨナに、「戻ってこないと今後うぜぇくらいに側から離れない」と言うハクの本音を隠した嫌だという主張が透けて見えます。
シリアスな部分と随所にあるコミカルな部分が面白くて、ますます目が離せません。