昔からある有名な絵本ですね。
子供の頃は猫の目つきが怖くて自分では読めませんでしたが、何度も生き直しながらだんだん死について恐怖心がなくなっていく猫を見て複雑な気持ちで読み進めるものの、終盤には自分よりもだいじなものを見つけることで死にたくないという気持ちが芽生えたシーンを見て涙が出そうになりました。
最後のシーンは静寂でどこか寂しいような不思議な暖かさを感じました。
まず、100万回も生きた猫が、たくさんの飼い主に愛されながらも、どこか心を閉ざしている様子が印象的です。
何度も生まれ変わり、様々な経験をします。
しかし、その度に飼い主を愛せず、ただ自分のことしか考えません。
それは、長い年月を生きることの孤独や、愛することの難しさを感じさせます。
まさに自分を見るようです。
しかし、本書では、最後に出会った白猫との別れを通して、初めて愛を知ります。この変化が読みどころです。
本書は、生と死、愛と孤独など、普遍的なテーマを扱っています。
大人も子供も、それぞれの感動に浸れる名著だと思います。
100万回生まれ変わった猫の絵本
これまで色々な人に飼われてきたが、野良猫になった今が一番幸せそうだ。何というかペットは飼い主が一方的に幸せになるための物にも見えた。
生きる喜びを分かったからこそ、生き返れなかったのだろうか。