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ある高校に迷い込んだ子犬、コーシロー。
その存在が、生徒たちの成長を促していきます。
特に感動したのは、卒業していく生徒たちとコーシローの絆の深さです。
それぞれの卒業生が抱える悩みや葛藤を、コーシローはただ黙って見守ります。その静かな存在感が心に深く沁みます。
また、物語は昭和から平成へと時代が移り変わっていく様子を切り取っており、そこを生きてきた私にはとてもなつかしく楽しめました。
この作品は、青春小説でありながら、犬を通して描かれる人間模様は、読む人に温かい感動と深い余韻を与えてくれると思います。
愛犬との別れを経験した人や、青春時代を懐かしく思う人におすすめしたいです。