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「今日も、私は生きている。」の読書感想文をご紹介します。
本書は、90歳を超えてなお意欲的に世界を旅する著者が、各地で出会った人々や風景、そして自身の経験を通して「生きること、死ぬこと」の意味を深く掘り下げたエッセイ集です。
本書は、華美な言葉で読者を惹きつけるのではなく、淡々とした語り口で、しかし読者の心に深く響く言葉で綴られています。
人生の黄昏時を迎えた著者が語る言葉は、生への執着や死への恐れを超越した、静かで穏やかな境地を感じさせてくれます。
私は、世界各地の様々な文化や価値観に触れることで、自らの価値観を相対化し、生と死、そして人間の存在について深く考察する著者の姿勢に感銘を受けました。
また、華やかな場所だけでなく、貧困や紛争など、目を背けたくなるような現実にも真摯に向き合う著者の姿に、人間の強さと尊さを感じました。
本書は、人生の意味を問い、より良く生きるためのヒントを与えてくれる一冊でだと思います。