ありがとう
0
『感情がつくられるものだとしたら 世界はどうなるのか―バレットの構成主義的情動理論をめぐる、さまざまな領域からの考察』(植野仙経/佐藤弥/鈴木貴之/村井俊哉)は、感情を生物学的・心理学的に固定的なものではなく、社会的・文化的文脈や認知によって「構成される」ものと捉える理論を多角的に検討した学術書である。バレットの構成主義的情動理論を中心に、神経科学、心理学、哲学、社会科学などさまざまな領域から感情理解の新たな視点を提示している。読者は、従来の「感情は自然に生じるもの」という考え方を越え、感情の形成過程や文化・環境の影響を深く考察することができる、理論的かつ実践的示唆に富む一冊である。















