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マーブル・カフェを軸に緩い連作になっている『木曜日にはココアを』と同様、区のコミュニティプラザ内にある図書室で繋がる短編集。
不幸ではないけれど人生に満たされない利用者たち。司書のさゆりと「何をお探しですか」で始まる会話をきっかけに行動を起こすところから自分で一歩を踏み出す展開になる。
司書の勧める本やアドバイスが絶妙過ぎてファンタジーっぽくも感られるし、周囲の人たちの善意にほっこりさせられて読後感のいい作品。