これは城戸という弁護士の視点から語られる物語。早くに子供をなくし、旦那とも離婚。その後実家に戻り,そこで出会った男性と結婚するも程なくしてその男性も死んでしまう。不安に見舞われたシングルマザーにその旦那は正体を偽っていたことが発覚して、、、
弁護士の城戸は、かつての離婚で依頼を受けた女性から新たな相談を受ける。
程なく再婚して先立たれた再婚相手が身元を偽っていたのではないか。亡夫の身元調査に関わることになった城戸は自身の生い立ちを思い、他人と戸籍を交換してまで別人になって生きようとする心情について考えるようになる。
自分の戸籍を捨てて別人として生きたいと考えるさまざまな事情。納得できるものもあれば、そんなことで、と思うものがあったり、実際に死亡した男性の心情は推測でしか描かれないので、納得できるようなできないような結末。