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『五輪と万博 開発の夢、翻弄の歴史』の読書感想文をご紹介します。
本書は、国家の威信をかけ、都市の未来を描く夢が託された五輪と万博が、時に人々の生活や社会構造を大きく翻弄してきた歴史を鮮やかに描き出しています。華やかな祭典の裏で、開発という名の変化がもたらした光と影に、深く考えさせられました。
特に印象的だったのは、時代の熱狂と、その後の冷静な視点との対比です。
夢を追いかける人々のエネルギー、そしてその後の社会に残された課題が、多角的に捉えられており、単なる歴史書としてだけでなく、現代社会への警鐘のようにも感じられました。
過去の事例を知ることで、今後の大規模イベントのあり方や、都市開発の理想と現実について、より深く考察する必要性を感じました。
夢と現実の狭間で揺れ動く歴史から、私たちは何を学ぶべきなのでしょうか。本書は、その問いに対する多くの示唆を与えてくれる一冊でした。