女優の芦田愛菜さんが中学生の時に出版した本です。
他人の本棚は気になってしまう性質なもので、『まなの本棚』と言われてしまえば読まずにはいられませんでした。
小さい頃から本が大好きで、1年に100冊以上の本を読むという芦田さん。
そんな彼女の本や読書に対する思いから始まり、テーマごとの本の紹介、
それからノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥先生や、小説家の辻村深月さんとの対談も載せられています。
本が好きなことの理由の一つとして、「自分とは違う誰かの人生や心の中を知ること」にすごく興味がある、とありました。
それは他人の人生の疑似体験という意味でお芝居とも近いかもしれず、だからこそ本もお芝居も好きなのかもしれない、とも。
お芝居のところはともかくとして、私はこの理由にとても共感したので、そのままするすると読み進めていくことができました。
驚いたのは、紹介される本のジャンルが幅広いこと。
絵本に児童文学はもちろんのこと、現代小説もミステリーから青春小説までカバーし、
更には古代、江戸、明治の日本文学や、『レ・ミゼラブル』のような海外文学まで…。
それらについて感想をきちんと言えるくらい読み込んでいるのだからすごいものです。
この本は小中学生や、そういった子を持つ親の読書案内に最適でしょう。
そして大人になってから読んでも学ぶべきところのある、素敵な本だと思います。