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「きつねとねずみ」は、弱い立場でも生き抜くための“準備と戦略”の物語です。ねずみの巣穴設計には寝室・食料庫・逃げ道と、まるで小さな家のような工夫が施されていて、そのディテールを見るだけで子どもの想像力をかき立てます。きつねの企てとねずみの機転、軽やかな対話のやり取りがあり、緊迫感もありながら怖さは控えめ。山田三郎の絵の緻密さと内田莉莎子の訳の美しさが重なり、読み聞かせにとても向いている一冊です。