アンリ・ポアンカレ『科学と仮説』(伊藤邦武訳)は、科学の本質や数学・物理学の理論構築の方法を哲学的に考察した名著です。科学理論は経験だけでなく、人間の直観や創造的仮説によって形作られることを強調し、科学の客観性と人間の主観的要素の関係を示しています。数学的公理や物理法則の選択が必ずしも絶対ではなく、便利さや簡潔さの観点からも選ばれることを説明しており、科学の理解を深める思索のきっかけとなる一冊です。
数学と物理学が大きな転換期を迎えていた二〇世紀初頭。科学などすべて仮説にすぎず、信ずるに足りないとの懐疑論が広まるなか、本書は書かれた。科学という営みの根源について省察し、仮説の役割を哲学的に考察した、アンリ・ポアンカレ(一八五四ー一九一二)の主著。一〇〇年にわたり読み継がれてきた科学哲学の名著の新訳。
序 文
凡 例
第一部 数と量
第一章 数学的推論の本性について
第二章 数学的量と経験
第二部 空 間
第三章 非ユークリッド幾何学
第四章 空間と幾何学
第五章 経験と幾何学
第三部 力
第六章 古典力学
第七章 相対的運動と絶対的運動
第八章 エネルギーと熱力学
第三部の一般的結論
第四部 自 然
第九章 物理学における仮説
第一〇章 現代物理学の諸理論
第一一章 確率計算
第一二章 光学と電気学
第一三章 電気力学
第一四章 物質の終わり
各章のもとになった論文等
解 説
付録 人名解説
本文索引
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