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音楽プロデューサー、作曲家、医者、検事、とばらばらな職業の男4人が、忙しい仕事の合間を見つけて京都、横浜、と各地で集う。目的は昔ながらの喫茶店巡り、そしてコーヒーを飲みながらの怪談話。その話は、作曲家のインスピレーションになったり、検事の捜査のヒントになったりする。怪談を話しているうちに、多聞の記憶と現実のあわいに揺らぎが生じ…。突拍子もないことを言い出す現実離れした多聞が登場するシリーズで、この起伏なくだらだら続く感じがとても良い。オチのないエピソードの連なり(時々解決する)も、日常の謎の種のようだった。