多様体論の参考書

数学の世界に足を踏み入れたくなる一冊です。タイトルからも分かる通り、多様体論をテーマにしていますが、専門的な知識がなくても楽しめる作品ですよ。登場人物たちは一見平凡ながら、個々に奥深い物語と成長を経験します。それが多様体論という難解なテーマへの関心を掻き立ててくれます。物語は深く、キャラクターは鮮やかで、さらには複雑さの中にもわかりやすさを感じさせてくれます。普段は数学から遠ざかっている方でも、この作品を通して新たな視点で世界を捉えることができるはずです。それこそがこの作品の魅力です。新しい視野を開くきっかけに、是非一読をおすすめします。
『多様体の基礎』

多様体は,現代数学の中心的な概念のひとつである.本書は初めて多様体を学ぶ人のためになるべくわかりやすく記述するという立場を貫き,扱う題材も基礎的なものに絞ってていねいに解説した.応用をめざす人にとってもさらに高度な理論をめざす人にとっても好適.
作者 | 松本幸夫/著 |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 東京大学出版会 |
発売日 | 1988年09月01日 |
『具体例から学ぶ 多様体』

具体例を通じて多様体の基礎を理解できるようにした入門書。前半の第 I 部では、ユークリッド空間内の多様体となる図形を例に挙げながら、多様体の定義にいたるまでの背景を丁寧に述べた。後半の第 II 部では、多様体論に関する標準的な内容を一通り扱うとともに、やや発展的な内容である複素多様体・リーマン多様体・リー群・シンプレクティック多様体・ケーラー多様体・リー環についても、具体例を中心にあまり難しくならない程度に述べた。
◆本書の特徴◆
・全体のあらすじを見渡せるよう、冒頭に「本書に登場する多様体の具体例」と「全体の地図」を設けた。
・多様体を考える上で、微分積分・線形代数・集合と位相がどのように使われるのか丁寧に示した。また、群論・複素関数論に関する必要事項を本書の中で改めて述べた。
・ユークリッド空間内の曲線・曲面と一般の多様体との中間的な位置付けとなる径数付き部分多様体を解説し、一般的な多様体の定義にいたるまでのイメージをつかみやすくした。
・具体例を扱った例題や問題を解きながら読み進められるようにした。本文中の例題や章末の問題のすべてに詳細な解答を付けた。
・数学の専門書でしばしば登場するドイツ文字について「ドイツ文字の一覧」(フラクトゥーア体と筆記体)を見返しに掲載した。
第 I 部 ユークリッド空間内の図形
1.数直線
2.複素数平面
3.単位円
4.楕円
5.双曲線
6.単位球面
7.固有2次曲面
第 II 部 多様体論の基礎
8.実射影空間
9.実一般線形群
10.トーラス
11.余接束
12.複素射影空間
作者 | 藤岡 敦 |
---|---|
価格 | 3300円 + 税 |
発売元 | 裳華房 |
発売日 | 2017年03月28日 |
『多様体入門(新装版)』

多様体は“空間”の概念を近代数学の立場から定式化したものであり、幾何学においてその根底をなすだけにとどまらず、理論物理学の大局的理解にも必要なものである。本書の旧版(初版1965年)は、長年にわたって多くの読者から親しまれ、英語版も刊行された本格的入門書である。
その旧版をもとに、2017年刊行の新装版では、最新の組版技術によって新たに本文を組み直し、レイアウトも刷新して読者の便宜を図った。なお改版にあたっては原則、一部の文字遣いを改めるにとどめ、本文は変更していない。
1.序論
1.1 位相空間
1.2 ベクトル空間
1.3 n 次元数空間R n とC r 級関数
1.4 逆関数の定理
2.可微分多様体
2.1 多様体の定義
2.2 可微分多様体の例
2.3 可微分関数と局所座標系
付記 可微分構造の従属性と同値性
2.4 可微分写像
2.5 接ベクトルと接ベクトル空間,リーマン計量
2.6 関数の微分と臨界点
2.7 写像の微分
2.8 Sardの定理
2.9 リーマン多様体の運動
2.10 多様体の挿入とうめ込み,部分多様体
2.11 ベクトル場と微分作用素
2.12 ベクトル場と1パラメーター変換群
2.13 リーマン多様体の無限小運動
2.14 パラコンパクト多様体と単位の分割
2.15 多様体の位相に関する種々の注意
2.16 複素多様体
2.17 概複素構造
3.微分形式とテンソル場
3.1 p 次線型形式
3.2 対称テンソルと交代テンソル,外積
付記 対称積と対称多元環
3.3 多様体上の共変テンソル場と微分形式
3.4 テンソル場のリイ微分と微分形式の外微分
3.5 写像による共変テンソル場の変換
3.6 多様体のコホモロジー環
3.7 複素多様体上の複素微分形式
3.8 微分式系と積分多様体
3.9 積分可能な概複素構造への応用
3.10 極大連結積分多様体
4.リイ群と等質空間
4.1 位相群
4.2 位相群の部分群と商空間
4.3 位相群の同型と準同型
4.4 位相群の連結成分
4.5 位相群の等質空間,局所コンパクト群
4.6 リイ群とリイ環
4.7 リイ群上の不変微分形式
4.8 1パラメーター部分群と指数写像
4.9 リイ群の例
4.10 リイ群の標準座標系
4.11 複素リイ群と複素リイ環
4.12 リイ群のリイ部分群
4.13 線型リイ群
4.14 リイ群の商空間および商群
4.15 リイ群の同型と準同型,リイ群の表現
4.16 連結可換リイ群の構造
4.17 1パラメーター部分群の微分可能性
4.18 局所コンパクト群がリイ群になるための条件
4.19 リイ変換群とリイ群の等質空間
4.20 等質空間の例
5.微分形式の積分とその応用
5.1 多様体の向きづけ
5.2 微分形式の積分
5.3 リイ群上の不変積分
5.4 不変積分の応用
5.5 ストークスの定理
5.6 写像度
5.7 ベクトル場の発散,ラプラシアン
作者 | 松島 与三 |
---|---|
価格 | 4840円 + 税 |
発売元 | 裳華房 |
発売日 | 2017年04月05日 |
『多様体』

(第2版刊行に当たってより抜粋)
本書は、初版刊行以来二十年近くの年月を経たが、多様体論への入門書として多くの人々に読まれ、またこの間にわが国で著されたいくつかの数学書に読者への参考文献として引用して頂いている。こうして本書がいまなお些かでも世の役に立っているかと思うと、著者としてこれ以上の幸せは無い。そこで、今後の読者のため参考文献を補うべきと思い、これを動機に旧版の改訂増補を行うこととなった。
改訂事項としては、旧版の本文についてはこれを改めず、その脚注に挙げた文献について多少の追加と変更をするに止めた。また、巻末に旧版刊行以後に現れた国内外の多様体論に関する主な著作を参考文献に追加し、簡単な紹介を付して読者の便宜を図った。
数学的内容をもって加筆したのは次の二点である。いくつかの演習問題を補充したが、この形で旧版で触れていないシンプレクティック多様体と古典力学の基礎的事項を解説した。演習問題1.8、2.6、2.7、3.6、4.5、4.6がこの意図のもとに加えられたもので、その多くには略解が付けてある。数理物理学が画期的に発展しつつある現代にあって、古典力学の多様体論的基礎が入門書にあってもよいであろう。これら一連の演習問題を解けば、専門書による古典力学の数学的理解に役立つことと思う。なお、本書の演習問題の多くは読者への研究課題であり、学生諸君のレポート問題に適しているかもしれない。
いま一つは付録を増補して、ボホナーの定理という調和形式論の重要な結果を紹介した。これは現在ボホナー技法とよばれる証明法の起源であり、読者がこれによって現代数学の美しい手法の一端を味わわれることを期待している。
1989年3月 著者
第1章 可微分多様体
1.1 数空間 R n における準備
1.2 可微分多様体
1.3 C ∞関数とC ∞写像
1.4 C ∞関数の性質
1.5 接ベクトル空間
1.6 C ∞関数とC ∞写像の微分
1.7 ベクトル場
1.8 ベクトル場とC ∞関数環
1.9 リーマン計量
演習問題1
第2章 微分形式
2.1 交代形式
2.2 微分形式
2.3 微分形式の外微分
2.4 微分形式とベクトル場
2.5 微分形式への種々の作用素
演習問題2
第3章 多様体のコホモロジー理論
3.1 多様体のコホモロジー群
3.2 多様体の特異ホモロジー群
3.3 ストークスの公式とド・ラームの定理
3.4 多様体の向き
3.5 n 次微分形式の積分
3.6 内積のあるベクトル空間の上の交代形式
3.7 リーマン多様体上の調和形式
3.8 リーマン多様体のコホモロジーと調和形式
演習問題3
第4章 多様体の線形接続
4.1 リーマン多様体の測地線
4.2 線形接続と接ベクトルの平行移動
4.3 接ベクトル空間の平行移動
4.4 ベクトル場の共変微分
4.5 テンソル
4.6 テンソル場
4.7 テンソル場の共変微分
演習問題4
第5章 複素多様体
5.1 複素多様体
5.2 複素ベクトル場
5.3 複素微分形式
5.4 外微分作用素の分解
5.5 エルミート計量
5.6 ケーラー多様体
5.7 複素多様体の線形接続
演習問題5
付録 共変微分と調和形式
A.リーマン多様体上の調和形式
B.エルミート多様体上の微分形式
C.ケーラー多様体上の調和形式
参考文献とあとがき
第2版参考文献とあとがき
索 引
作者 | 村上信吾 |
---|---|
価格 | 3850円 + 税 |
発売元 | 共立出版 |
発売日 | 1989年05月01日 |
『幾何学I 多様体入門』

現代数学において最も重要な概念のひとつである多様体.その基礎理論について,東京大学数学科で行われている講義「幾何学I」のシラバスに基づき,ていねいに解説.美しい図版を豊富に用い,読者の直観的理解を助ける.演習問題も多数.
作者 | 坪井俊/著 |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 東京大学出版会 |
発売日 | 2005年04月01日 |
『トゥー多様体』

作者 | 杜,武亮 枡田,幹也,1954- 阿部,拓,1980- 堀口,達也,1988- |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 裳華房 |
発売日 | 2019年11月 |
『多様体論』

作者 | 志賀,浩二 |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 |
この作品を読むと、数学の美しさを新たな視点から体感することができます。一見難解そうに感じるかもしれませんが、語り口が非常に丁寧で、初めてこの分野に踏み込む人でも飲み込むことができるでしょう。また、作中では様々な視点から多様体を解釈し、理解しようとする姿勢が見られます。それらが、読者自身の知識や視野を広げ、更に深い理解へと導いてくれます。
その上で、これだけの内容をもつ作品もまた、スタイリッシュなイラストと効果的なレイアウトによって、読む者の目を楽しませます。見ているだけでも美しい視覚表現は、抽象的な数学の世界をより身近な存在に変えてくれます。
そしてなにより、この作品が役立つのは、学問的な探求心を刺激するだけでなく、普段の生活の中でもより深く現象を見つめ、理解しようとする視点を提供してくれるところです。実用性と教養性を兼ね備え、読み込むごとに新たな発見があります。
まとめると、その造りも内容も読みごたえたっぷりの作品で、何度読み返しても新たな発見があり、ひとつ深くなった読解力を得ることができます。これから多様体論を学ぼうとする方はもちろん、もっと広い視野で物事を見てみたいと思うなら、ぜひ入手をおすすめします。きっとあなたの視野を広げ、深い洞察力を養う良きパートナーとなるでしょう。視覚から精神へ、そして日々の生活まで、多面的で多様な発見と成長を約束してくれる一冊です。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。