葬儀に関連する小説おすすめ5選

葬儀という特殊な舞台を描いた小説を5作、ご紹介します。ひとつ目は、葬儀屋の若き主人の奮闘を描いた感動作。遺体と向き合うことで人間の生と死を深く考えさせられる一冊です。次は、葬儀をテーマにしたユーモラスなコメディ小説。時に笑いつつ、人間の生き様を描いています。三つ目は、葬儀の現場で起こるサスペンスな出来事を描いた作品。読む者をハラハラさせます。四つ目は、葬儀がもたらす家族の再生を描いたヒューマンドラマ。心温まる一冊です。最後は、葬儀という風景を詩的に綴った作品。悲しみだけではない、葬儀の深淵を垣間見られる作品となっています。
『ぎょらん』

作者 | 町田,そのこ,1980- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2023年07月 |
『フラワード』

大好きな祖母と、大嫌いな母を亡くした継実は、無口すぎてどこでも働けず、生活に困っていた。そんなある日、喋らなくても会話ができる“自称魔女”の琴花たま子に出会う。彼女が店主の花屋でアルバイトを始めた継実だが、そこはただの花屋ではなく、「葬式専門」の花屋。しかも、花言葉を「言霊」として込めた特別な花を届ける、花言霊屋だった。第2回本のサナギ賞大賞作家の新作!!
作者 | 百舌 涼一 |
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価格 | 880円 + 税 |
発売元 | ディスカヴァー・トゥエンティワン |
発売日 | 2017年07月13日 |
『天国へのドレス : 早月葬儀社被服部の奇跡』

作者 | 来栖,千依 |
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価格 | 不明 |
発売元 | PHP研究所 |
発売日 | 2022年03月 |
『ほどなく、お別れです』

この葬儀場では、奇蹟が起きる。
夫の五年にわたる闘病生活を支え、死別から二年の歳月をかけて書き上げた「3+1回泣ける」お葬式小説。
大学生の清水美空は、東京スカイツリーの近くにある葬儀場「坂東会館」でアルバイトをしている。坂東会館には、僧侶の里見と組んで、訳ありの葬儀ばかり担当する漆原という男性スタッフがいた。漆原は、美空に里見と同様の“ある能力”があることに目を付け、自分の担当する葬儀を手伝うよう命じる。漆原は美空をはじめとするスタッフには毒舌だが、亡くなった人と、遺族の思いを繋ごうと心を尽くす葬祭ディレクターだった。
「決して希望のない仕事ではないのです。大切なご家族を失くし、大変な状況に置かれたご遺族が、初めに接するのが我々です。一緒になってそのお気持ちを受け止め、区切りとなる儀式を行って、一歩先へと進むお手伝いをする、やりがいのある仕事でもあるのです」--本文より
【編集担当からのおすすめ情報】
「私の看取った患者さんは、
『坂東会館』にお願いしたいです」
ーー夏川草介(医師・作家『神様のカルテ』)氏推薦!
全国の書店員さんが熱烈支持!
『神様のカルテ』以来の最強デビュー作!
「登場人物それぞれの気持ちに涙し、最期の別れの儀式を通して美空が成長していく様子を、まだまだ読みたいと思いました。心があたたかくなる作品です」
ーー宮脇書店ゆめモール下関店・吉井めぐみさん
「坂東会館のお葬式は、旅立ちを迎えるその人の、生きた道を最後に照らす、あたたかい光でした」
ーー平和書店TSUTAYAアルプラザ城陽店・奧田真弓さん
「大切な人を亡くした時、ずっと思い続けることが愛だと思っていた自分に、愛ある別れは必要だと、この作品は教えてくれた」
ーージュンク堂書店滋賀草津店・山中真理さん
「別れが来ないうちに、生きているうちに伝えなければならない思いがある。抜群のデビュー作です」
ーー小学館パブリッシングサービス・松本大介さん
作者 | 長月 天音 |
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価格 | 726円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2022年07月06日 |
『私たちの特別な一日 : 冠婚葬祭アンソロジー』

また会えたひと、もう会えないひと。成人式 結婚式 葬式 祭礼人生の節目に訪れる出会いと別れを書く文庫オリジナル・アンソロジー人生の節目に催される冠婚葬祭――冠は成年として認められる成人式を、婚は婚姻の誓約を結ぶ結婚式を、葬は死者の霊を弔う葬式を、祭は先祖の霊を祀る祭事を指します。四つの行事は人生の始まりと終わり、そしてその先も縁を繋いでいきます。現在の、あるいはこれからの私たちと冠婚葬祭をテーマに、現代文芸で活躍する六人の作家があなたに贈る文庫オリジナル・アンソロジー。■目次飛鳥井千砂「もうすぐ十八歳」寺地はるな「ありふれた特別」雪舟えま 「二人という旅」嶋津 輝 「漂泊の道」高山羽根子「祀(まつ)りの生きもの」町田そのこ「六年目の弔い」
作者 | 飛鳥井千砂/著 寺地はるな/著 雪舟えま/著 嶋津輝/著 高山羽根子/著 町田そのこ/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 東京創元社 |
発売日 | 2023年11月20日 |
これまでにご紹介した小説は、どれも葬儀という特殊な状況を通して人間の心情を描き出した秀作ばかりです。死という出来事は、人が人として直面する最も普遍的でありながらも最も深遠なテーマの一つ。その現場となる葬儀は、悲しみや喪失感、時には決別や解放感など、多様な感情が渦巻く舞台です。
それぞれの作品で、葬儀という特異な場面を、どう描き出すかによって対象者の人間像が明らかにされる。また、その背後に潜んでいる家族の絆や友情、対人関係の複雑さについても考えさせられます。人間の営みを描くことで薄明かりから姿を現す、悲しみや温もり、救いの手、復讐心など、さまざまな感情が読者の心に響きます。
こうした作品たちを通じて、一つ一つの葬儀がそれぞれ違ったドラマを持っていることに気づかされます。それは生きている間には見えない人間関係の繋がりや、故人の生い立ち、愛と慈しみ、または困難と挫折を内包しています。
「葬儀に関連する小説」はその名の通り、葬儀をテーマにしていますが、決して暗いだけの内容ではありません。人生の終わりをどう向き合うか、生きるための強さ、人間としての美しさと醜さを垣間見ることができます。
最後に、ここでご紹介した作品達は、読書の秋にぴったりな一冊です。ぜひご自身の手で、一頁ごとに時間をかけて味わってみてください。それぞれの物語が、あなたの心の中に新たな風景を描き出すことでしょう。では、素敵な読書ライフをお楽しみください。
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