音楽を扱った小説5選

音楽は言葉を越え、人々の心を揺さぶる強力な要素です。そんな音楽をテーマにした小説、みなさんはいくつ知っていますか?ここで5つご紹介します。一つ目は、ロックバンドの生きざまと友情を描いた、若者のエネルギーが溢れる作品。二つ目は、クラシック音楐に生涯を捧げる主人公の孤独と挫折、そして希望を描いた感動的な一冊です。三つ目は、ジャズが舞台の大人のための物語。描写の細部にまでこだわりが感じられます。四つ目は、レコード会社を舞台にした音楽業界のリアルを描いた社会派小説。最後は、音楽を通じて失われた時間を取り戻す、ファンタジー要素も織り交ぜられた作品です。どれも音楽への深い愛が感じられますよ。
『さよならドビュッシー』

ピアニストからも絶賛!ドビュッシーの調べにのせて贈る、音楽ミステリー。ピアニストを目指す遙、16歳。祖父と従姉妹とともに火事に遭い、ひとりだけ生き残ったものの、全身大火傷の大怪我を負う。それでもピアニストになることを固く誓い、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む。ところが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、やがて殺人事件まで発生するー。第8回『このミス』大賞受賞作品。
作者 | 中山七里 |
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価格 | 618円 + 税 |
発売元 | 宝島社 |
発売日 | 2011年01月 |
『風に恋う』

かつては全国大会金賞、マスコミにも頻繁に取り上げられた、名門高校吹奏楽部。
幼馴染の基(もとき)と玲於奈(れおな)は入部したものの、現在の部にかつての
栄光は見る影もない。
そこへ、黄金時代の部長だったレジェンド・瑛太郎がコーチとして戻ってきて、
あろうことか3年生たちを差し置いて、1年の基を部長に指名する。
選抜オーディション、受験との両立。嫉妬とプライド渦巻く部で
孤立する新入生男子の部長は果たして、全国大会開催地・名古屋国際へ
行くことができるのかーー
かつての輝きを懐かしむすべての大人たち、
部活動に青春をささげるすべての中高生の胸に、
リアルな言葉が突き刺さる王道青春エンタメ小説!
人気作を連発する額賀澪が、松本清張賞受賞作『屋上のウインドノーツ』
から10作目に原点である吹奏楽を舞台に挑んだ渾身の大感動エンタメ!
解説・あさのあつこ
序章 凍てつく夜に『夢やぶれて』
第一章 追憶と『二つの交響的断章』
第二章 オー・マイ・『スケルツァンド』!
第三章 僕達は『潮風のマーチ』になりたかった
第四章 『風を見つめる者』は愛を歌う
Coda. 風に恋う
作者 | 額賀 澪 |
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価格 | 891円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2020年06月09日 |
『奏のフォルテ』

マウスピースにキスをするときだけ、ぼくは息ができる……元・天才ホルン奏者、遠峰奏の「愛」をさがす輪舞曲! 講談社新人賞佳作!チャイコフスキーのフォルテ4つの読み方と同じくらい、女子の気持ちってものがわからない。そもそも、音楽を間にはさまず、だれともコミュニケーションが取れない。それなのに、もっとも愛するソリストから、音楽への愛を否定された、元・天才ホルン奏者、遠峰奏14歳の「愛」をさがす輪舞曲!
ぼくは勇気がほしい。自分ひとりの音だけに満たされた防音ルームから飛びだして、誰かの心に踏み込む勇気。そのことで傷ついたってかまわないと思えるくらいの勇気が。
--本文より
チャイコフスキーのフォルテ4つの読み方と同じくらい、女子の気持ちってものがわからない。そもそも、音楽を間にはさまず、だれともコミュニケーションが取れない。それなのに、もっとも愛するソリストから、音楽への愛を否定された、元・天才ホルン奏者、遠峰奏14歳の「愛」をさがす輪舞曲!
作者 | 黒川 裕子 |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2018年07月19日 |
『君と、眠らないまま夢をみる(1)』

高校生になった智成の日常は少し変わっている。死者が見えるのだ。吹奏楽をやめ、早朝バイトをする智成は、夜明けには消えてしまう彼らとの、この静かな時間が好きだった。
だが、親友の妹・優子との突然の再会がすべてを変える。
「文化祭で兄の遺作を演奏する手伝いをしてくれませんか」手渡されたそれは、36時間もある壮大な合奏曲でーー。
兄を失った優子。家族と別れられない死者。後悔を抱える智成。凍り付いていたそれぞれの時間が、一つの演奏に向かって、今動きはじめる。
「主人公たちの幸福を願わずにはいられない、愛おしい物語」(三上延)、 「これは小説でしか表現出来ない音楽だ。最後の別れはキラキラと輝いていた」(佐野徹夜)--感動と推薦の声!
「さよなら」ができない、すべての人に届けたい感動の青春小説。応募総数4,355作品から選ばれた第27回電撃小説大賞の《メディアワークス文庫賞》受賞作!
春の終わりを告げる音
昨日の約束だけを残して
止まった時間の中で
そして明るい夜が暮れる
さよならまでにかかる時間は
それから俺はかっこいいバイクを買った
作者 | 遠野 海人 |
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価格 | 693円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2021年04月24日 |
『うさぎとトランペット』

宇佐子は、転校生のミキちゃんを仲間はずれにするクラスの雰囲気に傷ついて、学校へ行けなくなった。微熱が続く夜明け、宇佐子は公園から響いてくるトランペットの音色に心惹かれる。ミキちゃんに誘われて町のウィンド・オーケストラでトランペットを習うことになった宇佐子は、きらめく音、ブラスの楽しさ、演奏する喜びを知る。音楽に解き放たれて、伸びやかな心が育っていく…。
作者 | 中沢けい |
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価格 | 781円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2007年07月 |
それぞれの物語は、鮮烈な音色を奏でるような響きを持っていますよね。音楽は空気を揺らし、気持ちを揺らし、時に人生を揺らしまうことだってあるんです。この5つの作品を通じて、そんな音楽の力を感じ取っていただければ幸いです。また、仮にあなたが音楽に詳しくないとしても、全く問題ありません。
ここで紹介した作品は、音楽が持つ美しさや切なさ、時には厳しさなど、さまざまな表情を巧みに描き出しています。そして、それぞれの作品が持つ独自の世界観やキャラクターたちの魅力に引き込まれていけば、それだけで素敵な音楽体験になるでしょう。音楽と共に人間ドラマが紡がれるストーリーの中にひそむ、微細な心情の揺れや人間関係の変化に、思わず息をのんでしまうかもしれませんね。
そして何より、音楽という媒体を通じて、新たな視点や想像力を引き出す力が、こうした作品にはあります。あなた自身が音楽とどう向き合うか、どう感じるかは、誰にも決められないあなただけのもの。それを探求した作家たちの作品を通して、自分自身と向き合うきっかけになるのではないでしょうか。その一助になればと思います。
最後になりますが、これらの作品を読むことで、音楽の奥深さや魅力を再確認できたら嬉しいです。もし、これから音楽があなたの日常に少しでも彩りを加えるなら、それはきっと作品があなたに与えた最高のプレゼントに違いありません。新たな旅路の始まり、それはあなたがページをめくった瞬間から始まるんですね。それでは、素敵な音楽体験をお楽しみください。
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