共同体について考えるーオススメ3選

共同体をテーマに掲げた作品は非常に深みがあり、考えさせられますね。まず、一つ目は骨太な青年が農村で生活する様を描いた小説。自然との共存、地域社会の絆が描かれ、全体主義にも個人主義にも当てはまらない"共同体"を深く描いています。二つ目は、"特異"な才能を持つ者たちが集まる学園を舞台にした漫画。個々の力が結束し、共に行動することの重要さや難しさを描いています。最後に紹介するのは刑務所を舞台にした小説。囚人たちが一つ屋根の下で共同生活を送る中で、自我と共同体、権力と自由のアンバランスを探求します。以上、共同体の可能性と葛藤を考えさせる3つの作品です。
『ナショナリズムの歴史と現在』

世界的に著名なマルクス主義歴史家E.J.ホブズボームが論じたナショナリズムの歴史と現在。ナショナリズムはいかなる歴史的・思想的な背景のもとで生まれたのか?それは、国民国家の形成や民族解放運動の展開にどのような役割を演じたのか?ボーダーレスの時代といわれる21世紀におけるナショナリズムの命運は?ナショナリズムをめぐる様々な論点を世界史的な視野で解きほぐした本書は、国家=民族=国民が一体化しがちな日本人の意識にも反省をうながす内容をもっている。
作者 | エリック・ジョン・アーネスト・ホブズボウ/浜林正夫 |
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価格 | 3850円 + 税 |
発売元 | 大月書店 |
発売日 | 2001年03月 |
『多文化時代の市民権 マイノリティの権利と自由主義』

本書は、移民や民族的マイノリティが有する固有の文化への様々な要求を、自由主義の立場に立ちつつ、「多文化市民権」として正当化するという、野心的な理論的試みである。そして、その理論が、マイノリティがもたらす多文化をめぐる豊富な実践的知見に裏づけられているところに、キムリッカ理論の特徴があるとともに、最大の魅力の1つが存在する。
作者 | ウィル・キムリッカ/角田猛之 |
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価格 | 5830円 + 税 |
発売元 | 晃洋書房 |
発売日 | 1998年12月 |
『定本想像の共同体 ナショナリズムの起源と流行』

作者 | ベネディクト・アンダソン/白石隆 |
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価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 書籍工房早山 |
発売日 | 2009年11月 |
いかがでしたか、皆さま。共同体への視点を描いた3作品をお業しみいただけましたでしょうか。
それぞれ違った状況や背景、問題を抱えた共同体が描かれていて、物語を通じてその機能や役割、問題点などを深く探るキッカケになるはずです。街や村、学校や職場、ファンタジーの世界など、人間が集結し、互いに協力しながら生きる「共同体」をテーマにした作品は、その極めて自然で万能のメタフォーを通じて、社会、人間関係、自己認識など、さまざまなテーマについて思考することを促します。
一人では解決できない問題や、一人では気付かないような価値観、心情に気付き、それを共有し、理解し合うことで成り立つ共同体。そこには、喜びも苦しみも、葛藤も絆も含まれています。個々がそれぞれ違っていても共に成り立っていく。それが共同体の強さでもありますね。
この3作品を読むことで、「共同体」というものがどのように機能するのか、またその中で自分がどのような役割を果たし、どのように行動すれば良いのかを考えるきっかけになれば嬉しいです。楽しむだけでなく、少しでも考える機会を手に入れていただけたら、とてもうれしいです。
それらを心に留めながら、日々の生活の中での「共同体」を見つめ直してみてはいかがでしょうか。自分がどのようにその「共同体」に関わっているのか、また自分にとって「共同体」がどういう意味を持つのか。そんな視点で物事を見ると、また違った風景が見えてくるかもしれませんね。
これからも様々なテーマを織り交ぜながら、皆様におすすめの作品を紹介していきたいと思います。どうぞお楽しみに。
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