長谷川まりるおすすめ②
今回紹介する作品は、滋味深い人間ドラマが魅力的な一冊です。主人公は自身の弱さと無力感と向き合いながら、周りの人々と深い絆を結んでいきます。作者は描き下ろしの文学的名作をスリリングに鮮やかに描いています。絵の具一つ一つが物語を彩り、涙なくしては読めない心動かすシーンも多々見受けられます。特に、個性的な登場人物達の微細な感情の描写は圧巻。わちゃわちゃした日常の中にも、どこか切なさや温かさを感じずにはいられません。じっくりと物語を味わいたい方にぴったりの一作ですよ。
『呼人は旅をする』
呼人は、なにかを寄せてしまう
動物や、虫や、植物、自然現象
だから、ひとつの場所にとどまらず、
旅をする
人とちがうこと、それでも隣りあって生きること
痛みと希望の連作短編集。
「呼人」とは、なにかを引き寄せる特殊体質。原因は不明でごく少数だが一定の割合で発現する。政府機関によって認定され、生活に制限がある。5人の呼人と、呼人に関わる人たちの姿から、社会の中で少数であること、そうした状況で生きるというのはどういうことか、を描く。
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「……真帆ってすごいね」
「なにが?」
「あたしの目の前で、自分は恵まれてるって、はっきりいうなんて」
真帆は首をかしげた。
「だってそうじゃない? くいなは自分で選んでないのに旅をしなくちゃいけなくて、わたしは旅をするかしないか、好きに選べる。それってわたしが恵まれてるってことだよね?」
(本文より)
1 スケッチブックと雨女
2 たんぽぽは悪
3 鹿の解体
4 小林さんの一日
5 男を寄せる
6 渡り鳥
| 作者 | 長谷川まりる |
|---|---|
| 価格 | 1650円 + 税 |
| 発売元 | 偕成社 |
| 発売日 | 2024年10月31日 |
『黒魔術師ガブリエラ 1 復讐の代償』
……これは黒魔術と呼ばれる禁断の魔法です。善良な魂をお持ちのみなさんには少々刺激が強すぎるかもしれませんね。ですが、黒魔術ならば、どんな望みを叶えることも可能です。他人に理解されにくい望みがあれば、このガブリエラの名前をどうぞ思い出されますよう。おたがいにとって有益な取り決めをいたしましょうーーとかく思い通りにならないこの世の中で、欲にまみれた望みを抱くことが罪か、叶えるのが悪か。『杉森くんを殺すには』『アリーチェと魔法の書』で話題の作家が贈る、哀しくも恐ろしいダークファンタジー。
| 作者 | 長谷川 まりる/松井 あやか |
|---|---|
| 価格 | 1430円 + 税 |
| 発売元 | 静山社 |
| 発売日 | 2026年04月09日 |
『妖怪サトリのウロコ落とし』
心は読めるが空気が読めない妖怪サトリ
主人公のサトリは、見た目は小学三年生、実は推定三百歳の妖怪。この妖怪サトリ、人の心は読めるが空気が読めないので、思ったことを正直に言って痛い目にあうこともしばしば。一方で、煩悩(苦しみを生む原因)をこじらせ妖怪になりかけている人間にも、サトリは正直な言葉を投げかける。するとその人の目からウロコがぽろり、人助けになることも。サトリは訳あってそのウロコを集めることにするのだが・・・・・・。
児童文学の賞を数々受賞している注目作家・長谷川まりる氏の、ちょっと怖いが心が晴れる短編連作。
【編集担当からのおすすめ情報】
心に抱えて誰にも打ち明けられないモヤモヤを言い当てられるのは、ちょっと怖いように感じますが、サトリの言葉には「人間への愛情」が根底にあるので、暗闇に光が差すような、霧が晴れるような心持ちになります。
一.金は天下の回りもの
二.ねたみはその身のあだ
三.人の口に戸は立てられぬ
四.化けの皮をあらわす
五.イワシの頭も信心から
| 作者 | 長谷川 まりる/てんてこ |
|---|---|
| 価格 | 1430円 + 税 |
| 発売元 | 小学館 |
| 発売日 | 2025年07月09日 |
さて、今回は私、長谷川がとことん推しまくる、リコメンドしたい作品を2つご紹介しました。まさか冒頭からこんなに熱く語るとは、彼らの魅力に再び引き込まれた感じですね。結局、私が引き寄せられた部分について、読む方も同じように感じていただけたら嬉しいです。
この2つの作品は、かなり違った作風それぞれの魅力がたっぷりで、どちらもひとつのジャンルで括るのが難しいくらいに豊かな内容が盛り込まれています。それぞれの見どころやキャラクターの心の動きを描いたエピソードには、さまざまな感情が詰まっています。勇気や希望、悲しみや葛藤まで。それがストーリーテリングの妙味ですよね。一緒に笑ったり、涙したり、もどかしく感じたり。彼らと一緒に時間を過ごすことで、読み手自身の気持ちにも変化が生まれる。それがこの作品群の魅力の一つでもあります。
そしてなにより、彼らの生き方や物事への見方から、自分自身の考え方や生き方について考えるきっかけをもらえました。そう、思考を刺激する作品であると言えるでしょう。それはただ面白いだけではなく、胸に深く響く何かを持っている。そんな作品をぜひ皆さまにも手に取って頂きたいと思います。
作品には作家の心血が注がれ、その魅力が存分に詰め込まれています。それを読んで感じること、それがきっと貴重な経験になるはずです。私たちは作品から学び、考え、感じることで成長を遂げます。だからこそ、今回紹介した2つの作品を読んで、新たな視点や感動を得てみてください。
これが私、長谷川まりるのおすすめ作品でした。あなたにとって、新たな発見や感動の一助になれば幸いです。これからも楽しい読書ライフをお過ごしいただけますように、引き続きおすすめ作品を紹介してまいります。どうぞお楽しみに!
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