わかりやすい 平家物語の解説本 おすすめ6選

一言で言えば、「平家物語」は壮大で重厚な古典文学の最高峰です。しかしながら、ちょっと読みづらさを感じる方も少なくないかもしれません。そこで今回は、「平家物語」をわかりやすく解説した本をおすすめしたいと思います。初めて古典文学に触れる方から、すでに読んだことがあるが理解したいという方にまで、充実度の違う6冊を厳選しました。丁寧に注釈をつけてくれた本、物語をトータルで俯瞰できる本、具体的な人物関係を解説した本など、自分のニーズに合わせて選んでみてくださいね。これを機会に「平家物語」の世界に深く浸る一冊を見つけてみてはいかがでしょうか。
『平家物語 解剖図鑑』

盛者必衰の嫌われ者なのに
なぜ平家に心を寄せてしまうのか?
多くの作者たちが書き足し、書き変えてきた壮大な物語を、
図解でわかりやすく解説した入門書の決定版!
鎌倉から南北朝期にかけ、多くの作者たちによって練り上げられた『平家物語』。
史実をベースにしながらも巧みに時を操り、歴史的人物のキャラクター化がなされてきました。
そこには作為があり、政治的背景が隠されています。
本書は覚一本『平家物語』をもとにそれらを紐解き、あらすじや有名エピソードのほか、当時の武士・貴族の行動や考え方なども解説しています。
本書は、『平家物語』の入門書として最適なだけでなく、その複雑さを読み解くことでより深く楽しめるように構成されています。
平安武士の生き様がマルわかりの1冊です。
実は、『平家物語』は滅びの美学や、「諸行無常」を語るための書ではなかったのです。
【目次】
序章:5分でつかむ平家物語
1『平家物語』の主題は無常観ではない!
2「テーマ」で見る『平家物語』
3『平家物語』を俯瞰する
1章:平家の増長と政情の不安定化(1131〜1171年)
・平清盛の運命
・平忠盛の昇殿
・平家の繁栄
・延暦寺の増長
・平家の乱暴狼藉
・コラム1:成り上がり者の時代
2章:鹿の谷事件のてんまつ(1175〜1179年)
・鹿の谷の陰謀
・白山騒動と山王騒動
・謀反の露見
・藤原成親父子の処遇
・藤原成親の惨殺
・仏法の衰退
・鬼界が島の流人
・俊寛の悲劇
・安徳帝の誕生
・流人たちの行く末
・コラム2:伊勢平氏と河内源氏
3章:治承三年の政変と頼政挙兵(1179〜1180年)
・重盛の早世
・治承三年の政変
・高倉院の厳島御幸
・源頼政の挙兵
・三か寺の去就
・宇治橋合戦
・頼政・以仁王の最期
・福原遷都
・コラム3:名寄せはハイライト
4章:頼朝挙兵と清盛死去(1180〜1181年)
・源頼朝の挙兵
・文覚の教唆
・富士川合戦
・還都と奈良炎上
・高倉院崩御
・木曾義仲の挙兵
・清盛死去
・一変する清盛の評価
・コラム4:2つの頼朝挙兵譚
5章:木曾義仲の栄光と挫折(1181〜1184年)
・横田河原合戦
・平家勢の北国進撃
・倶利伽羅合戦
・斎藤実盛の最期
・延暦寺の去就
・平家一門都落ち
・政権交代
・頼朝と義仲
・平家方の復活
・法住寺合戦
・義仲包囲網
・義仲の最期
・コラム5:源平の三大合戦の虚実
6章:源平の三大合戦(1184〜1185年)
・瀬戸内の攻防
・三草合戦
・一の谷合戦
・平家の公達の最期
・三種神器と平重衡
・平維盛の最期
・藤戸合戦
・義経の屋島奇襲
・屋島合戦
・壇の浦合戦
・平家一門の滅亡
・コラム6:『平家物語』2つの終わりかた
7章:平家滅亡とその供養(1185〜1221年)
・神器と捕虜の上洛
・義経の鎌倉下向
・戦後処理
・義経の苦境
・平家断絶
・徳子の出家
・徳子の往生
『平家物語』系図
人名索引
作者 | 野中 哲照 |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | エクスナレッジ |
発売日 | 2024年05月01日 |
『眠れないほどおもしろい平家物語』

作者 | 板野,博行 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 三笠書房 |
発売日 | 2021年08月 |
『こんなに楽しい平家物語』

作者 | 千明守 |
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価格 | 495円 + 税 |
発売元 | イースト・プレス |
発売日 | 2014年08月08日 |
『別冊NHK100分de名著 集中講義 平家物語 こうして時代は転換した』

なぜ歴史は動き、何が命運を分けたのか?
公家の時代から武家の時代へ、平家から源氏へ。転換期のダイナミズムを描いた『平家物語』。平家はなぜ栄華をきわめ、没落していったのか。戦乱のなか、人々は何を思い、どう行動したのか。『平家物語』を知り尽くした能楽師が、難解で長大な物語を「大きな出来事」に絞って解説、この1冊で一気に理解する。時代が動くとき、世の価値観はどのように変化したのか。その変化のありようを私たちが生かせる道とはどんなものなのか。「あわい」「驕り」「運」「命」「浄土」……変化のきっかけとなった鍵語をもとに、歴史が私たちに伝えようとしたことを探る。『太平記』という「その後」から『平家物語』をとらえ直す「補講」を収録。
作者 | 安田 登 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | NHK出版 |
発売日 | 2022年06月27日 |
『平家物語図典』

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」という冒頭句で有名な『平家物語』。軍記文学としてよく知られるこの物語は、謡曲や御伽草子、近世の浄瑠璃、歌舞伎、小説などに取り入れられ、さらに近代文学にも大きな影響を与えている。本書は、琵琶法師が語り継いだその世界を、339点にも及ぶカラー絵画史料と写真で、中世の歴史への手掛かりや古典文学を読む手引きとする。武士のいでたちや合戦の様子を克明に解説し、物語の舞台・ゆかりの地を訪ね、登場人物たちの生活と行動を探っている。絵巻でストーリーの流れを追い、巻末には系図、関連本、登場人物紹介も付した。歴史・古典好きはもとより、美術愛好家にとっても、もちろんNHK大河ドラマのファンにも必携の書である。
作者 | 五味 文彦/櫻井 陽子 |
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価格 | 4180円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2005年03月09日 |
『平家物語を読む : 古典文学の世界』

作者 | 永積,安明,1908-1995 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 吉川弘文館 |
発売日 | 2022年02月 |
ここまで紹介してきた6冊の「平家物語」の解説本たちは、それぞれ展開や解釈が多少異なるものの、いずれもこの難解とされる古典に新たな視点や理解を提供してくれます。平家物語の舞台となる平安時代の壮大な歴史や風俗、そして人々の生きざまが織り成すドラマがこれらの解説本を読むことで、より一層深く感じられるでしょう。
とまあ、こんな風に取り扱いに左右されることもある平家物語ですが、それらを踏まえたうえで、自分なりの解釈や見方を持つのも一興。そしてそれは必ずしも文学や歴史に詳しい人だけができることではありません。これらの解説本を参考にすることで、誰でも平家物語の世界を自分なりに楽しむことができるのです。
他にも、平家物語自体は豊かな情感や描写が詰まっており、それぞれのエピソードがあたかも絵画のように美しく描かれています。その鮮やかな描写を理解することにより、日本の美や伝統文化の魅力を直に感じることができます。
少しでも興味が湧いたら、ぜひあなた自身で挑戦してみてください。お選び頂いた1冊が、平家物語への扉を開くカギになることでしょう。そして、その世界に足を踏み入れたとき、あなた自身が主人公となり、一つ一つのエピソードを体験するような感覚を味わえるはずです。それが古典文学の面白さでもありますね。では、あなた自身の探訪が、素晴らしい物語へと繋がりますように。それでは、また次の記事でお会いしましょう。
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