カタルーニャの文化を知る本4選
カタルーニャの魅力を深堀りするためのおすすめの本を4つピックアップ。独特な文化と情熱に溢れる人々の生活を描いた小説から始まり、リアルな現代社会をリポートしたノンフィクション。さらに、カタルーニャの文化と歴史を追いかけ、読者を魅了する一冊もご紹介します。そして最後に、漫画を通じてカタルーニャの若者のリアルを描き出した作品もお届け。本の中には、サグラダ・ファミリアやパエリアのような象徴的な要素だけでなく、言語や伝統、人々の繊細な心情に迫る描写も。多面的にカタルーニャを知ることができる、4冊のパワーブックをぜひお楽しみください。
『カタルーニャを知るための50章』
スペイン北東部からフランス国境またがるカタルーニャ地方。バルセローナというスペイン第2の都市を擁する経済的に豊かな地域であり、独自のアイデンティティが強いことでも知られる。「カタルーニャとは何か」を、歴史、文化、社会事情など様々な角度から探る。
作者 | 立石博高/編著 奥野良知/編著 |
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価格 | 2000円 + 税 |
発売元 | 明石書店 |
発売日 | 2013年11月30日 |
『物語 カタルーニャの歴史 増補版 知られざる地中海帝国の興亡』
バルセロナを中心にスペイン随一の繁栄を誇るカタルーニャは、かつてイタリアやギリシャまで地中海全域を支配した大帝国だった。建国の父・ギフレ「毛むくじゃら伯」、黄金時代のジャウマ「征服王」や、騎士・錬金術師・怪僧らが地中海せましと活躍する栄光の中世から、長い衰退期と混乱をへながらも再生への努力を続ける現代まで。20世紀初頭のバルセロナの繁栄、スペイン内戦から、21世紀の独立運動までを増補した決定版
作者 | 田澤 耕 |
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価格 | 1012円 + 税 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2019年12月18日 |
『ムンサラット・ロッチとカタルーニャ文学 スペイン・カタルーニャ語で描く女性像』
激動のカタルーニャ現代史の中で、いま蘇る、ムンサラット・ロッチの文学と思想
戦後世代のフェミニストとしてスペイン内戦、第二次世界大戦、フランコ独裁期前後に変遷する
カタルーニャの、そして、女性たちのアイデンティティを問い続けた作家、
ムンサラット・ロッチの文学と思想を紹介
スペインで再び台頭するカタルーニャ主義……
5つの長編から明らかになる、「女性としてカタルーニャ人として」の強いアイデンティティ
『さらばラモーナ』(1972)、『さくらんぼの実るころ』(1976)、『すみれ色の時刻』(1980)、『日常オペラ』(1982)、『妙なる調べ』(1987)
スペインのバルセロナなどで話されている言語、カタルーニャ語。しかし、この言語は、フランコ独裁政権下で使用が制限され公の場での使用が禁じられていた歴史を持つ。1946年生まれの女性作家、ムンサラット・ロッチは、創作にカタルーニャ語を用い、フェミニスト的な視点から、戦争中(バルセロナ空爆)、スペイン内戦、そしてフランコ政権によるカタルーニャ抑圧とその解放後に、女性たちがどのような人生を歩いたのかを、同じ登場人物が登場する複数の長編小説の中で描き出した。本書は東京外国語大学提出の博士論文をもとに、日本ではまだ知られていない、カタルーニャ言語作家の作品像を明らかにする。
◆書評・記事情報◆
図書新聞(3434号2020年2月8日)
序章 カタルーニャの歴史と言語
第一章 カタルーニャの女の「内ー歴史」--伝統に生きる女たち
第二章 自由獲得の戦いーームンサラット・ロッチにおける内戦の位置付け
第三章 後退ー敗戦後のカタルーニャ
第四章 抵抗・挫折・解放ーームンサラット・ロッチ世代のカタルーニャ
作者 | 保崎 典子 |
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価格 | 3300円 + 税 |
発売元 | 花伝社 |
発売日 | 2019年09月11日 |
『【謝恩価格本】歴史のなかのカタルーニャ』
現在も続くカタルーニャの独立問題を題材に、「国民国家」という神話によって多くの人々が左右されるに至った背景を考える。様々なアイデンティティをもつ人々が国内に入り乱れる今日、単一のアイデンティティをのみを是とするナショナリズムの危うさを問いかける。
作者 | 立石 博高 |
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価格 | 2750円 + 税 |
発売元 | 山川出版社 |
発売日 | 2020年02月01日 |
以上、カタルーニャの文化を感じられる4つの作品を紹介しました。カタルーニャは、スペイン国内でも非常に個性的で独特な文化を持つ地域で、これらの作品を通して一部を垣間見ることができます。
せっかくなので、読書以外でもカタルーニャの魅力を体感してみてはいかがでしょうか。街に出て、地元の食事を楽しんだり、美術館・博物館でカタルーニャの芸術を堪能したり、音楽祭やフェスティバルで彼らの祝祭文化を見てみましょう。アクティブにカタルーニャを体感することで、まるで作品の登場人物のように感じることができ、読書体験がさらに深まることでしょう。
カタルーニャの文化は、私たちが思っている以上に多様で複雑なもの。その一端を紹介した4作品を読み、その中で描かれる人々の暮らし、考え方、伝統や習慣に触れることで、世界観が少し広がると思います。一つの地域の特色を理解することは、自然と他の文化への理解も深まるようになり、視野が広がります。
何より、これらの作品が素晴らしいのは、単に情報を提供するだけでなく、物語に没入する楽しさを味わえるところにあるでしょう。物語の中でカタルーニャの空気を感じ、その風土と人々に触れることができます。
そんな深い体験を提供してくれる作品たちを、ぜひ手に取って見てください。新たな発見があるかもしれませんよ。また、これらの作品を読んで興味が湧いた方は、ぜひ実際のカタルーニャを訪れてみてはいかがでしょうか。きっと、想像以上の魅力を感じられるはずです。それでは、あなたのカタルーニャ探訪を心からお祈りしています。
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