怪談師川奈まり子のおすすめ10選

川奈まり子の世界観は一度読んだら忘れられない!実に多様な怪談たちが、心の奥深くをくすぐると共に、たびたび思考の深淵を覗かせる壮大な読み応え。不可思議な現象や都市伝説を基にした話から、日常に潜む不条理さを描いたものまで。読み終わった後に残る感覚は何とも言えないクセになる味わい。彼女が放つ、暗闇から閃く鋭い洞察力と、冷たく淑やかな美意識は特徴的。様々な角度から怪談という「ジャンル」を見つめ直す、10作品の中でも特にユニークで印象的な一冊を選ぶのは難しいくらい全てが素晴らしい。ここでは、川奈まり子の書く怪談の魅力を全程体験できる10選をご紹介します。
『京王沿線怪談』

京王線×井の頭線
東京・多摩に広がる街の怖い話
東京都下を縦横に結ぶ京王電鉄沿線の街で語り継がれる不思議や怪奇を多数収録したローカルご当地怪談集。
・朝方の激しいノック、消える老婆など怪異が頻発する異様な物件「笹塚のマンション」
・遺跡からの出土遺物保管庫で人知れずおこなわれている仕事と恐怖「府中のミイラ」
・怪女!杉並や中野に出没していた都市伝説が京王沿線にも…「調布の赤い女」
・渋谷駅東口に建つとある高層ビルにて、異様な風体の男を目撃するも…「ビルの谷間から」
・町田街道沿いの葦茂る高尾の沼で目撃した戦慄の女の正体とは…「沼の女」
・千歳烏山のとある郵便局でバイト中に目撃した銃痕だらけの男の霊「烏山」
・多摩センター付近の某所にある、事故や事件が異常発生する曰くつきの忌み地「耕せない土地」
・池の畔を歩いていると、不思議な女性と出会い…。不思議あふれる吉祥寺の名所「井の頭池の女」
・人ならぬ異形が彷徨う聖蹟桜ヶ丘の川原「大栗川にいたもの」「多摩川にいたもの」
・初台の住宅街から迷い込んだ古い洋館が建つ緑色の歪な異空間「渋谷区緑町」
・明大前の某大学にある学生会館の舞台袖。その闇に潜む存在しないはずの者「上手の人」
・南大沢のとある集合住宅で多発する怪奇現象の数々「団地の日々」
・新宿三丁目駅を境に時空がループする奇妙すぎる体験談「三丁目の三怪」
・橋本から国道16号を走行中、緑色に光る謎の飛行物体が…「とびだし注意」
・八王子の山中で首吊り死体を発見した男性の身に起きた戦慄の出来事「あのー」
ーーなど、新宿を起点に多摩地域を横断する京王線を中心に、相模原線や井の頭線など京王電鉄沿いに広がる街々に埋もれた怪異譚を怪談作家ふたりが綴る!
作者 | 吉田悠軌/川奈まり子 |
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価格 | 836円 + 税 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2025年03月31日 |
『僧の怪談』

お寺に隠れたリアル怪奇譚
徹底取材で明かされる!!僧侶の恐怖・不思議体験、寺院に纏わる怪談
ナナフシギ・大赤見ノヴ氏の実体験も収録!
現世に立ちながら、あの世に一番近いところでその世界を見渡しているのは僧侶なのかもしれない。
5000人を超える人たちの怪談を取材してきた著者が僧侶、またはその近親者や関係者に限定してインタビューを敢行、ディープなルポ怪談がここに誕生した!
・震災に見舞われた地にボランティアで入った時の不思議な体験「とある阿闍梨の話」
・事故物件に祓いをしに行ったのだが…「猫供養」
・お上人であった夫を看取ったとき…「夫の来迎」
・面妖な像の不思議な謂れ「火を呼ぶ邪鬼」
などのほか、四谷怪談のお岩さまの墓を巡る検証ルポや各地の僧侶にまつわる伝承などを収録。
作者 | 川奈 まり子 |
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価格 | 781円 + 税 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2024年03月29日 |
『家怪』

「ふすまの隙間にガムテープを貼ったんです。
開かずの間に居る者が隙間に目を当てて覗くから。
――人間の目、でした」
家怪談の決定版! 最恐の物件集、ここにあり。
家族と家が重ねた時間が恐怖に彩られていく。体験者が語る24軒の現代怪異譚。
【推薦】
三津田信三(作家)
「民俗学的知識に裏打ちされた
確かな取材によって浮かび上がるのは
家が齎す悍ましいばかりの
怪異の数々である」
はやせやすひろ(都市ボーイズ)
「身の毛がよだつ二十四軒が
「自宅だけは大丈夫」という甘い思い
を無慈悲にぶち壊す。
すみません。先ほどからあなたの後ろ
に立つ方はご家族ですか?」
【目次】
零軒:さとがえり
一軒:かりずまい
二軒:じゅずつなぎ
三軒:こしかた
四軒:おきざり
五軒:おんなもん
六軒:おにどの
七軒:ねずみにひかれる
八軒:あらわし
九軒:おくつき
十軒:えな
十一軒:むこどの
十二軒:えにし
十三軒:かいまみる
十四軒:さわりあり
十五軒:やなり
十六軒:やねうら
十七軒:あかずのま
十八軒:ならわし
十九軒:みょうじごめん
二十軒:さそいみず
二十一軒:とらわれて
二十二軒:こもりがき
二十三軒:かめおさ
霊軒:ただいま
作者 | 川奈まり子/著 |
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価格 | 1600円 + 税 |
発売元 | 晶文社 |
発売日 | 2023年03月24日 |
『実話奇譚 邪眼』

体験者を徹底取材!
精緻な調査で恐怖の真髄を暴く川奈怪談
「スジの家族しか、無事には暮らせない場所です」
その家には、命をとられる呪いが染みついている… 「クダの匣」より
1000人を超える怪異体験者に取材を敢行、徹底的なリサーチで怪異をリアルに浮き彫りにする川奈怪談、その真骨頂が堪能できる一冊。
・釣りが好きな女性が住んだアパートで起きる奇妙で恐ろしい怪異の連鎖…「鯉」
・とある私鉄の新宿駅の地下に今も出没しているのは…「新宿駅の地下一階」
・女友達からの邪な呪いが送られる…「邪恋」
・父親の家族の壮絶な因縁…「三兄弟」
・地方の格安で買った家の屋根裏から骨が納められた箱が出てきた…古い民間信仰なのか土地の謂れなのか考察する…「クダの匣」
ーーなど22話を収録。
作者 | 川奈 まり子 |
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価格 | 748円 + 税 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2022年08月29日 |
『八王子怪談』

作者 | 川奈,まり子 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2021年09月 |
『たらちね怪談』

作者 | 加藤,一,1967- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2024年07月 |
『実話怪談 穢死 (竹書房文庫)』

作者 | 川奈 まり子 |
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価格 | 715円 + 税 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 | 2017年02月28日 |
『迷家奇譚』

「いや、実はこんな話があってね……」
ある時はネイルサロンで、また暑い夏の坂の途中で、
そして深夜の電話口で、人々は不意に怪異を語りだす。
奇譚に埋め込まれ、漂っている記憶とは。
〈時間〉・〈場所〉・〈ひと〉を重ね合わせる「透視図法」により、
そこに眠る深層/心象/真相を掘り起こす。
東雅夫氏(文芸評論家・アンソロジスト)推薦!!!
「巻頭の遠野紀行で早くも快哉を叫んだ。
そこには本書のルーツと著者の意気込みが、時に切々と時に力強く
黙示されていたからだ。古代中国の志怪書から『遠野物語』を経て
現代へ至る奇譚探究【キュリオシティ・ハンティング】の幽暗な伝
統を、骨がらみで我が身に引き受ける覚悟─―群雄割拠の怪談実話
界にまたひとり、凄い書き手が加わった」
作者 | 川奈まり子/著 |
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価格 | 1600円 + 税 |
発売元 | 晶文社 |
発売日 | 2017年05月10日 |
『少女奇譚』

<b>少女たちの声はどこか懐かしい。
閉ざされた家の抑圧、母娘の悲哀、
細やかな筆致が、幼い記憶を鮮やかに喚起する。
文月悠光(詩人)</b>
少女は少女であるがゆえに怪異に遭遇する。
異能の奇譚蒐集家による、実話怪談ルポルタージュ。
「女の子すなわち少女である」
怪異体験者たちの生身の声を綴り明かす実録奇譚集。
幼き日のあなただけに見えたもの、聞こえた声が
再び鮮やかに甦る。
現代人の大半は、基本的に常に何事も合理的に考えており、
たとえ悪いことが起きたとしても、誰かが自分を恨んで藁人形の
五寸釘を打ったり、人形を用いる《厭魅》や動物霊を用いる《蠱毒》
などの呪術を使ったりしている可能性には思い至らないものだ。
では、たとえば思いがけない事故に遭って大怪我を負った直後に、
自分の写真が貼られた藁人形のような呪いの証拠物
件を突きつけられたら、どう感じるか?……(「呪殺ダイアリー」より)
はじめに
【あやし】
あきちゃん
人ならぬもの
河童
御瀧不動尊
ナメクジの王様
キューピッドの合唱
【学校奇譚】
階段の花子さん
足が消える
春の小川
十字路より
鐘の音、水の音
憑依体質
今日は楽しかったか?
沖縄の修学旅行
【予知と夢】
教える生首
前夜に視たこと
夢枕に立つ
【呪い】
呪殺ダイアリー
母という人
【家と家族】
音さすても見ねぁ
ばあちゃんに逢いたい
二人のハルキ
問題の部屋
鉄道の夜
七福神の宴会
菊の花一輪
蛇を殺すな。触るな。目も合わせるな。
作者 | 川奈まり子 |
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価格 | 1650円 + 税 |
発売元 | 晶文社 |
発売日 | 2019年07月25日 |
『禍いの因果 現代奇譚集』

作者 | 川奈まり子 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 竹書房 |
発売日 |
というわけで、今回は川奈まり子さんの作品をご紹介させていただきました。そのどれもが、ひとつひとつが深い物語性と彼女独自の「恐さ」に満ち溢れています。驚くばかりの暗闇の中に光る、怪談というジャンルの新たな可能性を模索し続ける彼女の手腕には、読者として毎度感服させられます。
川奈さんの上質なストーリーテリングは、トワイライトゾーンのような不思議さと、エドガー・アラン・ポー的なグロテスクさを併せ持つんです。読者はその不穏な世界に引き込まれていき、終わりには必ず心に残る何かを持ち帰ることができます。それは川奈さんが巧みに描き出す人間の心の闇、あるいは人間自身の存在を深く問いかけるからだと思います。
川奈さんの作品は、女性が主人公であることが多いですが、それらの女性たちは強く、しなやかで、美しく描かれています。彼女たちの物語は、それぞれに個性的で強い主題性を持ち、多くの読者にとって心に響くものとなっていることでしょう。
それに、ストーリーだけでなく、川奈さんの作品は耳を澄ますと、風の音、波の音、微かな囁き、街のざわめきなど、繊細な音の表現も魅力の一つです。彼女の創る世界は視覚だけでなく聴覚でも体験できるんです。これがまた、川奈さんの作品が持つ独特の恐怖感を引き立てているんですよね。
それぞれの作品を一つ一つ丁寧に読み解いてみると、その中に込められた思いやメッセージを見つけることができます。怪談の枠を超えて深く鋭い人間観察を行いながら、読者に多くの問いを投げかけてくる川奈さんの作品。まだ手に取ったことがない方は、ぜひこの機会に読んでみてください。怖さと共に、心に残る感動も得られるはずですよ。
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