『パディントンのクリスマスの手紙』を読み終え、心があたたかくなるような優しい気持ちに包まれました。
いつものように少しドジだけれど、誰かのために一生懸命なパディントンの姿に、クリスマスの温かい光を感じます。
今回は、クリスマスに届けるはずの手紙が、ちょっとした手違いで違う場所に届いてしまうというハプニングが起こります。
それでも、パディントンは諦めずに、持ち前の優しさと行動力で問題を解決しようとします。その過程で出会う人々との心温まる交流が、クリスマスの奇跡のようです。
R・W・アリーさんの描くパディントンの愛らしい表情や、ロンドンの街並みの温かいイラストも魅力的で、ページをめくるたびにクリスマスの雰囲気に浸ることができます。
関根麻里さんの翻訳も、パディントンの言葉の端々にあるユーモアや優しさを丁寧に伝えてくれています。
この絵本を読むと、大切な人を想う気持ちや、ささやかな親切がもたらす喜びなど、クリスマスの本質的な温かさを改めて教えてくれる気がします。
大人も子供も一緒に楽しめる、心に残る一冊でした。