将棋好きの方に勧められて読んでみた1冊です。
主人公は、2021年に名人の称号を獲得したプロ棋士の渡辺明さん。
その奥様の伊奈めぐみさんが、家族としての立場から見た渡辺さんの日常をゆるーく描いています。
私のような将棋及び将棋界に詳しくない人間からすると、
棋士の皆さんは頭が良くて、すこし取っ付きにくいイメージがあったのですが、
この漫画はそんなイメージをいい意味で大分払拭してくれました。
私が好きなのは34回目、家族でパズルを解いている時の渡辺さんの一言。
「普段こんなに頭使うことないからね」
奥様が心の声で突っ込まれていましたが、私もえっ!? とびっくり。
こういう突っ込みポイントが割と多く、クスッと笑えて楽しいです。
もちろん将棋に関するエピソードも盛りだくさん。
タイトル戦のおやつを決める時の話や、ポーカーフェイスの話などは、将棋を観戦するのがより楽しくなる話だと思いました。
あと、渡辺さんは大のぬいぐるみ好きなご様子。
この1巻の中だけでも、随所に渡辺家のぬい達が登場していました。
ぬいの数が多いために苦労される奥様の気持ちもわかりつつ、息子さんとぬいを通して交流する渡辺さんが微笑ましいです。
将棋の話題はニュースでしか見たことがない…という方でも面白く読める作品ですよ。
読めば将棋にも興味がわくかもしれません。