『紛争地で「働く」私の生き方』は、永井陽右が紛争や危機的状況下での仕事や生活の経験をもとに、困難な環境でも主体的に生きる姿勢を描いた一冊です。危険や不安に直面しながらも、人々の役に立つ活動や自己成長を追求する具体的なエピソードが紹介されています。読後には、逆境の中でも自分の価値観に従い、使命感や責任感をもって行動する意識が芽生える点が印象的でした。
紛争地で憎しみの連鎖を解く前代未聞の挑戦
著者は、「テロや紛争のない世界」の実現をビジョンとして掲げ、ソマリアやイエメンといった熾烈な紛争地の最前線において、テロ組織からの投降兵や逮捕者を脱過激化し、社会復帰へ導くという活動を続けている。既存の武装解除プログラムが全く通用しないテロ組織へのそうした取り組みは、国内外で高く評価されているが、それは常に、仲間の死や絶望と隣り合わせのなかでおこなわれている。それではなぜ、著者はこれほどまでに危険な仕事に向き合い続けるのか?紛争の最前線で、著者が終わりの見えない憎しみの連鎖を解いていくという前代未聞の挑戦を続ける真の目的が、今明かされる。
<目次より>
第1章 テロ組織から兵士の投降を導く
第2章 紛争の最前線
第3章 紛争地の刑務所
第4章 ソマリアギャングからの教え
第5章 理想と現実のはざまで
第6章 「テロや紛争のない世界」を実現するために
【編集担当からのおすすめ情報】
<著者紹介>
NPO法人アクセプト・インターナショナル代表理事。テロと紛争の解決をミッションに、主にソマリアやイエメンなどの紛争地にて、いわゆるテロ組織の投降兵や逮捕者などの脱過激化と社会復帰支援を実施。テロ組織との交渉および投降の促進、国連機関や現地政府の政策立案やレビュー、国際規範の制定などにも従事。国連関係では暴力的過激主義対策メンター、専門家会議や専門作業部会のメンバーなど。また、ソマリア政府刑務所当局において、暴力的過激主義対策に関する特別顧問、国際人道法の専門研究機関であるGeneva Academy of International Humanitarian Law and Human Rightsにおいて客員フェロー、イエメン政府とフーシ派間の捕虜交換に関する調停委員会のメンバーも務める。
はじめに
第1章 テロ組織から兵士の投降を導く
投降ホットライン/「エル・ブール」奪還作戦/紛争の最前線へ/最前線の兵士たち/投降兵リハビリテーション施設/投降兵たちの想い/巣立ちの時
第2章 紛争の最前線
最前線への移動/最前線の町「ジャナーレ」/故郷を離れて戦う紛争地の兵士たち/ミッション開始/最前線の「現実」/最前線で「生きる者」と「死する者」
第3章 紛争地の刑務所
モガディシュ中央刑務所/受刑者たちとの対面/脱過激化・社会復帰プログラム/イスラーム教再教育プログラム/出所の時を迎えて/受刑者たちのその後
第4章 ソマリアギャングからの教え
私の生い立ち/ツバル沈没の衝撃/ソマリアとの出合い/ソマリアギャングと共に/ソマリア渡航と将来への決意/「アクセプト・インターナショナル」誕生/誇り高き仲間たちと共に
第5章 理想と現実のはざまで
煩悶する日々/矛盾だらけの世界/絶望の中に光を
第6章 「テロや紛争のない世界」を実現するために
イエメンでの取り組み/見えざる「若者」/「言葉」を届ける/「テロや紛争のない世界」を実現するために/命ある限り
おわりに
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