『星の王子さま』は1943年に出版されて以降、今日にいたるまで世界中で愛されている童話です。
実際、2021年現在で300以上の国と地域のことばに翻訳されています。
これほどまでに長く、多くの人たちに読まれてきたのは、
人生に大切な教訓がたくさん詰まっているからだといえるでしょう。
物語は、砂漠に不時着した飛行機の操縦士が王子さまと出会うところから始まります。
王子さまは自分が生まれた星やこれまでに訪れた6つの星、キツネやバラとの話などをしてくれます。
王子さまの話の中には、ひとが大人になるなかで忘れてしまった大切なことが散りばめられているのです。
誰かとの絆の大切さや、何かに挑戦して一歩を踏み出す勇気、
心で感じるままに生きることなど…
時代や場所を超えて普遍的な人間らしさを思い出させてくれるのです。
また、『星の王子さま』は読み返すたびに新しい発見を与えてくれます。
私は2,3年に一度、読み返しています。
改めて読み直すと、前はあまり気にしていなかった言葉が、
今回は別の意味を伴って響いてくるのです。
普遍的なものが詰まっているがゆえに、読むたびに新たな気づきを与えてくれるのだと思います。
「童話」でありながら、子どもに限らず大人にも読んでもらいたい。
そんな素晴らしい1冊です。