ありがとう
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ちょっと根暗で気弱な神社の息子とナンパな教会の息子、気弱な寺の息子の宗教法人トリオが活躍(?)する奈良が舞台の日常コメディ。
爆笑!という感じではないけどじわじわくる笑いが魅力。主役級の三人にそれぞれ個性が付与されてるのもいい。ぽーっとした恭太郎に要領のいい工、女に弱い孝仁。この三人がほぼ駄弁ってるだけだったり実家絡みのトラブルに巻き込まれたり。大きな事件が起こるわけでもなく、ただそれだけっちゃそれだけの話なんですが、読めば読むほど味がでるというか、しみじみ侘び寂びを感じさせる面白さ。
奈良が地元の方は共感する部分も多いのでは?
三人の中では何かと貧乏籤を引きがちな恭太郎ですが、二巻における酒の肴事件のフォローなど、基本的に仲良しトリオなので読み心地がいい。鹿に強権発動する工にはウケました。しかし女っ気がない……
面白いのですが、掲載誌の中では浮いてるというかやや異彩を放ってる印象です(笑)
お寺や神社、教会が季節ごとに催す行事の豆知識も楽しい。
題材が題材だからと堅苦しく考えず、肩の力を抜いてゆる〜りと読むのを推奨します。

















