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林望『すらすら読める風姿花伝』は、世阿弥の古典『風姿花伝』を現代の読者向けに平易に解説した入門書。能における「風・姿・花」の概念や表現技法、観客との関係性をわかりやすく整理しており、古典知識がなくても理解しやすい構成になっている。芸術論や表現の本質を学ぶ入門として最適で、能の思想を日常や創造活動に活かす示唆に富む一冊だった。
「秘すれば花なり。秘せずは花なるべからず」
ーー人生論としても読める世阿弥の至高の芸能論
総ルビつき原文 著者オリジナル現代語訳つき
古典はむずかしくない
どうも学校教育のなかで、古典の取り扱いがよろしくないと私は考える。なにか、古典というものを、現代語とは違う「外国語」のような風情で扱っているように見えるのだ。事実は、古典というものはすなわち幾星霜を閲して磨き抜かれてきた日本語の精髄であり、文学としてもよく咀嚼し味読すべきものだ。私は教師として、この古典の面白さを、なんとしたら伝達できるだろうと、そのことばかり考えてきた。この本は、言ってみればそういう立場から発想して書いたのである。
林 望
林望『すらすら読める風姿花伝』は、世阿弥の古典『風姿花伝』を現代の読者向けに平易に解説した入門書。能における「風・姿・花」の概念や表現技法、観客との関係性をわかりやすく整理しており、古典知識がなくても理解しやすい構成になっている。芸術論や表現の本質を学ぶ入門として最適で、能の思想を日常や創造活動に活かす示唆に富む一冊だった。