Kindleにて『地理と世界史を同時に学べ!』を読了しました。
図解や文章が工夫されており、抵抗なくスラスラと読み進めることができました。
特に「土地の気候や文化がどのような経緯で発展してきたのか」を、歴史の流れと結びつけて解説している点が印象的でした。
たとえば、アルプスの少女ハイジのおじいさんが元兵士だったという背景を、時代の歴史に重ねて説明しており、物語の裏側にある歴史の重みを感じました。
また、地理は地形や気候だけでなく、生物学的な要素にも触れられていて驚きました。
地理がこんなに幅広い学問だとは思っていなかったので、新しい発見が多く、楽しく読み進めることができました。
著者も「この本は入門としての第一歩であり、さらに詳しく知りたい人は関連書籍や地理の学習を深めてほしい」と述べており、もっと知りたいという気持ちが湧きました。
読んでいて思い出したのは、高校時代の地理や世界史の授業です。
当時は「この山の標高は何メートル」「この国の人口は何人」「ナポレオン、フランス革命」「黒船を率いたのはペリー」など、テストに出る部分を中心に暗記していました。
知識としては覚えていたものの、なぜその出来事が起こったのか、どんな背景があったのかまでは考えられていなかったように思います。
しかし、本書を通して改めて感じたのは、「地理」と「歴史」は本来、密接に結びついているということです。
気候や地形が文化や政治を生み、歴史を形づくっていく。
その関係性を理解すると、過去に習った出来事が一気に立体的に見えてきました。
今の知識と視点を持ったまま、もう一度学生時代に戻って授業を受けられたら、きっとまったく違った面白さを感じるだろうと思います。
暗記ではなく、「なぜそうなったのか」を考える学びの楽しさを、この本を通して改めて実感しました。