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『不平等との闘い ― ルソーからピケティまで』(文春新書)は、稲葉振一郎氏による、社会的不平等の歴史的・思想的変遷を概観した一冊である。本書では、ルソーの自然状態論や財産批判から始まり、近現代の経済学者ピケティの所得・資産格差分析に至るまで、哲学・政治思想・経済学の視点を融合して不平等の構造を解説している。読者は、過去から現代に至る不平等への取り組みや思想の流れを理解でき、社会問題を哲学的・経済学的に考察する手がかりを得られる一冊である。