中条省平の『人間とは何か 偏愛的フランス文学作家論』は、フランス文学の作家たちを通じて人間の本質や生き方を考察する一冊である。著者の偏愛的な視点により、単なる文学批評にとどまらず、作家たちの思想や生き様を通して現代人が直面する心理や社会的問題に光を当てている。特に、人間の欲望や孤独、倫理観などに焦点を当てた論考は、文学を媒介に自己理解や人生観を深める契機を読者に与える点が印象的である。
文学がすべてを教えてくれた。
サド、ボードレール、フローベール、ランボー、プルースト、カミュ……。
自身の文学遍歴=「文学による感情教育」を語りつつ、フランス文学史を彩る31名を通して、人間精神の多彩な運動の軌跡を描き出すエッセイ的評論。
〈目次〉
1 サドーー悪について
2 ラクローー心のメカニズムについて
3 カザノヴァーー自由について
4 コンスタンーー愛の不可能性について
5 スタンダールーー誠実さについて
6 バルザックーー誘惑について
7 メリメーー情熱について
8 ボードレールーー自意識について
9 フローベールーー夢想について
10 ロートレアモンーー反抗について
11 ヴェルレーヌーー感傷について
12 ランボーーー自己の超越について
13 ヴェルヌーー冒険について
14 バルベー・ドールヴィイーー文学的欲望について
15 ゾラーー食について
16 モーパッサンーー恐怖について
17 ユイスマンスーーデカダンスについて
18 リラダンーー観念について
19 プルーストーー人生と芸術について
20 ジッドーーー小説について
21 コクトーーー虚偽について
22 ラディゲーー倫理について
23 セリーヌーー絶望について
24 アルトーーー狂気について
25 ブルトンーーユーモアについて
26 バタイユーーエロティシズムについて
27 カミューー不条理について
28 ジュネーー言葉の魔術について
29 マンディアルグーー幻想について
30 ヴィアンーー反人間主義について
31 マンシェットーーニヒリズムについて
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