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マイケル・サンデル『実力も運のうち ― 能力主義は正義か?』は、現代社会で広く信じられる「能力主義」の理念を批判的に検討する哲学書です。努力や才能による成功を正義とみなす一方で、生まれや環境といった運の要素が大きく影響する現実に着目。サンデルは、能力主義が格差や不平等を正当化する危険性を指摘し、公正な社会とは何かを問い直します。鬼澤忍の訳により、日常生活の具体例を通して考えやすく整理されており、倫理や社会正義を学ぶうえで示唆深い一冊です。