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発端となる殺人事件から19年の間に多くの伏線が張られています。一度読んだだけで伏線を回収しきることは難しい長編小説です。ミステリー好きなら、伏線を回収するのに、何度も繰り返し読み返したくなるでしょう。
1973年、大阪の廃墟ビルで一人の質屋が殺された。容疑者は次々に浮かぶが、結局、事件は迷宮入りする。被害者の息子・桐原亮司と、「容疑者」の娘・西本雪穂ー暗い眼をした少年と、並外れて美しい少女は、その後、全く別々の道を歩んで行く。二人の周囲に見え隠れする、幾つもの恐るべき犯罪。だが、何も「証拠」はない。そして十九年…。息詰まる精緻な構成と、叙事詩的スケール。心を失った人間の悲劇を描く、傑作ミステリー長篇。
発端となる殺人事件から19年の間に多くの伏線が張られています。一度読んだだけで伏線を回収しきることは難しい長編小説です。ミステリー好きなら、伏線を回収するのに、何度も繰り返し読み返したくなるでしょう。