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とある精神科医と、彼の元へと訪れる患者の日常を描いたコミックス第二弾。今回の物語でスポットを浴びるのは、発達障がいの一種・自閉症スペクトラム障がいと双極性障がいです。子ども時代の様子など、当事者がどのようなことで悩んでいるかが詳しく描かれています。検査結果を「取扱説明書」と置き換えるなど表現が分かりやすいのが魅力的。働き方の一つでもある「障がい者枠」など精神疾患を発症したときに役立つ情報も満載です。特に心打たれたのが「発達の特性は劣りではなく個性」と「どんな病や障がいでも、心が疲れたらまずストレス源の除去を優先するのが原則」という先生の言葉。悩んでいる時には、シンプルな解決方法さえ見失いがちです。窮地に手を差し伸べるかのように、ふさわしい言葉をかけてくれる先生に感動し、気づけば涙していました。色々な精神疾患に触れながら専門的な知識も吸収できる、オススメの1冊です。