大谷弘『道徳的に考えるとはどういうことか』は、倫理的判断や道徳的思考の本質を平易に解説した入門書です。日常の具体的な問題や社会的課題を題材に、善悪や正義、責任、自由といった概念を哲学的に考察する方法を提示しています。抽象的な理論に偏らず、読者自身が「どう行動すべきか」を考える力を養う構成で、倫理学や道徳教育に関心のある人に適した実践的な一冊です。
「正しさ」はいかにして導かれるか。非主流派倫理学の立場からプラトン、ウィトゲンシュタイン、槇原敬之らの実践を検討し、道徳的思考の内奥に迫る哲学的探究。
それは、「価値観の押しつけ」ではない。
思考とは、理性、感情、想像力を総動員する活動だ。
その多様で奥深い内実に迫る哲学的探究!
その考えは正しいか正しくないか、あるいはそれをすべきか否かーー。私たちは日々、様々な道徳的判断を迫られ、あるときは自然に、また別のときには悩みに悩んで結論を下す。こうした判断はしばしば、自分たちの外部にある絶対的な規準を個別の現実に当てはめるものとして思い描かれる。だが、そんなふうにすべてを一刀両断してくれるような規準などありうるだろうか。「道徳的に考える」とはそのように機械的な営みなのだろうか。本書では、「非主流派倫理学」の立場からプラトン、ウィトゲンシュタイン、一ノ瀬正樹、槇原敬之らの諸実践を取り上げることで、道徳的に考えることの本当の意味を浮き彫りにする。
はじめに
第1章 当たり前を問い直すーーなぜ法律に従うべきなのか
第2章 想像力を働かすーープラトンの『クリトン』を読む
第3章 意味の秩序を現出させるー想像力と言語ゲーム
第4章 動物たちの叫びに応答するー応用倫理学における想像力
第5章 感情を信頼するーー道徳的思考と感情
第6章 多様なスタイルで思考するーー槇原敬之の倫理学
おわりに/読書案内/あとがき/参考文献
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