辻村深月の『ツナグ』は、生きている人と亡くなった人を一晩だけ会わせる「つなぐ人」を通して、人の死と向き合う物語です。遺された者の後悔や想い、再会の切なさが丁寧に描かれ、読む者の心を深く揺さぶります。人間関係や家族愛、友情の大切さを静かに問いかける一方で、希望や救いも感じられる作品です。死と向き合うことで生きることの意味を考えさせられる、余韻の残る感動作です。
ツナグ。その使者の仕事は今を生きる人と死者を1日だけ合わせることができる。それには様々なルールがあるが、お互い生きてる会う人には一度しか会えず死者とも一度しか会えない。そんな非現実的な仕事が織りなす人間模様が心を揺らします!
亡くなった人に会えるというのは不思議ですが、登場人物の大事な人にもう一度会いたいという気持ちがとても伝わってきました。悲しいけれど、優しさや勇気も感じることができるお話です。読んだ後、自分の夫や両親、周りの人を大事にできているか再確認できました。
涙があふれて止まらない!そんな場面が何回も出てくる。あんまり泣かせてくれるなよ!と言いたくなった。死んだ者と生きている者が会うということはどんなことだろう?心残りみたいな内容かと思ってたが、もっともっと深い内容だった。5話構成で1話ごとそれぞれ独立した内容だが、それを最後の5話目で完璧にまとめ切っている。スゴい作品だ!