『分析形而上学の最前線 人、運命、死、真理』は、現代分析哲学の視点から存在論や死生観、運命や真理の問題を探究した一冊です。抽象的なテーマを論理的に整理しつつ議論が展開され、哲学的思考を深める助けとなります。特に「人間や世界の根源的性質を明確化し、死や運命と向き合う思索の重要性」が印象的で、形而上学の現代的意義や生き方を考えるきっかけになる内容でした。
人はどのような存在か、運命は決定しているのか、死はいつ悪なのか、真理を決めるものは何か。誰もが関心を持つ四つのテーマについて、相異なる立場の研究者が立論し、お互いの論文にコメント、さらに再反論するという新しい形式のエキサンティングな論文集。
はじめにーー本書の趣旨 森田邦久
I 人の形而上学
序論
人の形而上学ーーその略史 横路佳幸
本論1
私たちは単純な実体であるーーロウの非デカルト的実体二元論について 後藤真理子
後藤論文へのコメント
外延性・身体化・原初性 横路佳幸
本論2
私たちは複合的な実体である 横路佳幸
横路論文へのコメント
循環性と道徳的要素の存在 後藤真理子
後藤のコメントへのリプライ
「私」の分裂と人の存在意義を考える 横路佳幸
II 運命の形而上学
序論
決定論とは何か 大畑浩志
本論1
このもの主義と時間の非対称性 大畑浩志
大畑論文へのコメント
「非対称性を導く原理」を探究するとはそもそもどういうことか 森田邦久
森田のコメントへのリプライ
未来の開放性に関する二つの問い 大畑浩志
本論2
未来が開いていないことの論理的証明 森田邦久
森田論文へのコメント
未来が開かれている(かもしれない)ことの論理的証明 大畑浩志
大畑のコメントへのリプライ
開いた未来の不可能性の論証 森田邦久
III 死の形而上学
序論
死はいつ悪いのか 佐々木渉
本論1
死は死後に悪いーー死後説の擁護 吉沢文武
吉沢論文へのコメント
死後説は擁護されたか 佐々木渉
佐々木のコメントへのリプライ
死者にとっての福利 吉沢文武
本論2
死は死後に悪いのではない 佐々木渉
佐々木論文へのコメント
死後説の自然さ 吉沢文武
吉沢のコメントへのリプライ
死後説に残る不満 佐々木渉
IV 真理の形而上学
序論
〈真にするもの〉の理論の概説 高取正大
本論1
〈真にするもの〉原理ともの存在論的描像 高取正大
高取論文へのコメント
〈真にするもの〉原理の正当化の背後を探る 北村直彰
北村のコメントへのリプライ
素朴なもの存在論的描像を巡って 高取正大
本論2
〈真にするもの〉原理はいかにして正当化されるべきか 北村直彰
北村論文へのコメント
倹約性の観点に基づく〈真にするもの〉原理の正当化はどれくらい説得的か 高取正大
高取のコメントへのリプライ
〈真にするもの〉原理の正当化戦略の眼目 北村直彰
おわりにーー本書の構成と概要 柏端達也
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