明治維新を契機に、日本絵画には重大な「転換点」が訪れた。
それは、たんに新技術としての洋画の輸入に留まらず、美術館の出現や近代的な展示方法による鑑賞の場の変化、裸体画・戦争画といった新しい画題の登場、あるいは絵画的な装飾が施された伝統産業品の輸出振興を目論む産業界の動向など、多岐に渡るものであった。こうした絵画をめぐるさまざまな変化は、相互に連関し合い、また、それぞれが伏流のようなかたちで結びついてもいる。
本書では、従来の絵画史研究では等閑視されがちであった、新都・東京に対する古都・京都の動向、ならびに洋画からデザインへの展開というふたつの軸を設定したうえで、これら近代日本における絵画をめぐる変化を「絵画の変」と捉え、当時の資料を繙きながらその様相を明らかにしてゆく。
はじめに
第1章 転換期としての一九世紀
1-1 研究史
1-2 問題提起
1-3 対象の範囲ー章構成の紹介をしつつ
1-4 日本前近代絵画史概説
第2章 日本画と洋画
2-1 京都
2-2 東京
2-3 美術の教科書
2-4 小括
第3章 あらたな絵画鑑賞の場
3-1 「展示」の誕生
3-2 東京の場合 博物館の成立
3-3 京都の場合
3-3 小括
第4章 初の官設展覧会ー文部省美術展覧会(文展)
4-1 文展開設の経緯
4-2 審査員をめぐる問題
4-3 文展の開設以後
4-4 絵画の新しい傾向
4-5 小括
第5章 写実をめぐる近代
5-1 西洋の新知識としての「写実」
5-2 洋画と写真のせめぎ合い
5-3 戯画肖像画の流行
5-4 水彩画の流行
5-5 日本画における「写生」と「写実」
5-6 小括
第6章 新しい画題の誕生
6-1 裸体画ー芸術か猥褻か
6-2 歴史画ー教訓と顕彰
6-3 戦争画ー報道から扇動へ
6-4 小括
第7章 図案からデザインへ
7-1 図案
7-2 図案の教育
7-3 デザインの展開ーポスター
7-4 小括
総括ーあるいは、浅井忠のいた近代
あとがき/索引
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