現実との境目が曖昧に…。モキュメンタリーホラーのおすすめ小説6選

ホラー物語の魅力、それは現実と非現実が絶妙に交錯する瞬間を描くことですよね。特に"モキュメンタリーホラー"はその醍醐味を余すことなく味わえます。事件調査報告や記録など、リアルさを追求する文体が、ストーリーに没頭する感覚を壮大に演出します。登場人物たちの恐怖や狂気が、一体何が真実で、何が虚構なのかを見事にあいまいにします。今回は、そんなモキュメンタリー方式を採用した6つの驚愕のホラー小説をピックアップしました。身の毛もよだつ怖さ、ときに覗くブラックな笑い、そして深淵への誘い。皆さんも一緒に、現実と虚構の間で揺れ動く非日常をお楽しみください。
『近畿地方のある場所について』

作者 | 背筋 |
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価格 | 不明 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2023年08月 |
『堕ちた儀式の記録(1)』

これは、日本各地に点在する集落で今も密かに行われている儀式を記録したものである。
第一の記録『瀧来集落』
東北では、少女を囲み、男たちが無言で数珠を回す雨乞いの儀が行われる。儀式の後、少女は必ず失踪し、誰一人として戻ってきた者はいない。
第二の記録『高山集落』
四国では、神仏の声を聴くための禁忌の儀式「オハチヒラキ」が継承されている。霊力を強制的に開花させるこの行為は危険すぎて禁じられているが、集落では今も続けられているという。
作者 | 斉砂 波人 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2025年07月18日 |
『かわいそ笑』

作者 | 梨 |
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価格 | 1485円 + 税 |
発売元 | イースト・プレス |
発売日 | 2022年08月07日 |
『身から出た闇 (角川ホラー文庫)』

作者 | 原 浩 |
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価格 | 812円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2025年08月25日 |
『変な家 文庫版』

2024年日本でいちばん売れた文庫本!(日販、トーハン調べ)
雨穴デビュー作『変な家』ついに文庫化!
設計士栗原による「文庫版あとがき」も追加収録
知人が購入を検討している都内の中古一軒家。 開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、間取り図に 「謎の空間」が存在していた。知り合いの設計士にその間取り図を見せると、 この家は、 そこかしこに 「奇妙な違和感」が存在すると言う。
不可解な間取りの真相とは!?
突如消えた元住人は一体何者!?
YouTubeで話題となった 「変な家」の全ての謎が解き明かされる完全版、ついに文庫化。
本書のキーマン・設計士栗原による文庫版あとがきも収録。
目次
第一章 変な家
第二章 いびつな間取り図
第三章 記憶の中の間取り
第四章 縛られた家
文庫版あとがき
これはある家の間取り図である。
あなたは、この家の異常さがわかるだろうか。
おそらく、一見しただけでは、ごくありふれた民家に見えるだろう。しかし、注意深くすみずみまで見ると、家中そこかしこに、奇妙な違和感が存在することに気づく。その違和感が重なり、やがて一つの「事実」に結びつく。
それはあまりに恐ろしく、決して信じたくない事実である。
作者 | 雨穴 |
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価格 | 770円 + 税 |
発売元 | 飛鳥新社 |
発売日 | 2024年02月01日 |
『右園死児報告(1)』

明治二十五年から続く政府、軍、捜査機関、探偵、一般人による非公式調査報告体系。右園死児という名の人物あるいは動物、無機物が規格外の現象の発端となることから、その原理の解明と対策を目的に発足した。
作者 | 真島 文吉 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2024年09月03日 |
「現実との境界が曖昧に」…そんな想像を掻き立てるモキュメンタリーホラーの小説たちを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。
すべての作品が、現実とフィクションの狭間で揺らぎながら、読み手の心に深く訴えかけてくる。一部では、何が現実で何がフィクションなのかを解き明かすのに頭を悩ませ、違和感とともにハラハラしてしまうこともあるでしょう。それが、モキュメンタリーホラーの醍醐味。そこにはつねに、伝えたいメッセージ、織り交ぜられた現実と虚構、そして、読者自身の想像力が舞台裏で踊っています。
それぞれが持っている独自の視点、表現方法で、一風変わった世界観を提示してくれる作品群は、どれも価値ある読み物だと思います。どの作品も、一読してみる価値はあると断言できます。ホラージャンルが苦手な方でも、新たな視点を持つきっかけになるはずです。
ここで紹介した作品たちは、実際に存在するものと存在しないものの狭間で物語が展開されているだけでなく、往々にして社会の風刺や批評を含んでいたりします。現実世界に一歩踏み込んで、辛辣な眼差しを投げかけ、読者の心に深い影を落とす。モキュメンタリーのスタイルを取り入れたことで、そのメッセージ性がより鮮烈に、より印象深く伝わってくるのです。
ホラーという言葉に一瞬尻込みしてしまうかもしれませんが、恐怖を感じながらも理解しようとする心の動き、そこから派生する思索の楽しみを味わえる作品たち。「モキュメンタリーホラー」という新たな視点で、ぜひ刺激的な読書の一時をお楽しみください。それでは、次回も新たなおすすめ作品をご紹介しますので、どうぞお楽しみに。
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