神武天皇に関する本 おすすめ6選 初代天皇
神武天皇について紹介する本を6冊、ピックアップしてみましたよ。歴史好きの方はもちろん、だれでも楽しめるよう一冊ずつ丁寧に選択しました。それぞれ特色ある内容で、神武天皇にまつわる様々なエピソードが盛り込まれています。初代天皇の生涯や功績を詳しく描いた作品、神話と裏腹に彼の人間性を描いた作品、都市伝説的解釈を楽しめる作品など、そのバリエーションは幅広いです。知らなかった神武天皇の一面を垣間見ることができるでしょう。あなたの好みに合わせて、ぜひ一冊選んでみてくださいね。
『神武天皇の歴史学』
天皇の初代とされる神武天皇は、生没年はもちろん、その実在さえ定かではない。しかし、伝説上の重要人物として、日本の歴史に大きな影響を与え、論争を呼び起こし、時に政治問題となってきた。天皇陵をめぐる近世・近代史の研究者である著者が、「神武天皇陵」の所在地論争と、橿原神宮の創建を軸に、「歴史学の主題」としての神武天皇に迫る。
初代天皇の墓所「神武天皇陵」は、実は江戸時代になるまで定かではなかった。元禄時代の江戸幕府の調査で、奈良・四条村の塚山に「定められた」のである。しかし、当初からこれには異論があり、幕末期には孝明天皇の意思により、その300メートルほど南の「神武田」に改められ、ここが、現在も天皇が参拝を行う神武天皇陵となっている。一方、国学者の本居宣長らは、畝傍山中の丸山を主張して根強い支持を得ており、明治期になっても「疑念」はくすぶり続けた。さらに、水戸学の巨頭・徳川斉昭、寛政の三奇人・蒲生君平、幕末の能吏・川路聖謨、明治大正の文人画家・富岡鉄斎らの見解もみていく。
また、神武天皇を祀る橿原神宮の創建と隆盛に尽力し、のちに決裂した民間勤王家・奥野陣七の生涯や、明治期に「神武天皇祭」に冷徹な目を向けたお雇い外国人にも注目し、「紀元節」から「建国記念の日」へと、現代にいたる「神武天皇」と日本社会をとらえ直す意欲作。
目次
序章 現代の神武天皇
第一章 三ヵ所の神武天皇陵
第二章 攘夷の気運と幕末動乱
第三章 奈良奉行所与力の結論
第四章 文久の修陵
第五章 明治天皇の親祭
第六章 橿原神宮と民間結社
第七章 消えない疑念
終章 紀元節から「建国記念の日」へ
序章 現代の神武天皇
1 歴史学のなかの神武天皇
2 歴史教科書にみる神武天皇
3 神武天皇陵と橿原神宮
第一章 三ヵ所の神武天皇陵
1 元禄の修陵
2 本居宣長と蒲生君平の説
第二章 攘夷の気運と幕末動乱
1 徳川斉昭の建議
2 奈良奉行・川路聖謨の宣長批判
3 孝明天皇の「叡念」
第三章 奈良奉行所与力の結論
1 中条良蔵の報告書
2 本居宣長・蒲生君平への反論
3 結論は「神武田」(ミサンサイ)
第四章 文久の修陵
1 宇都宮藩戸田家の「建白」
2 孝明天皇の「御達」と神武天皇陵の「成功」
第五章 明治天皇の親祭
1 神武天皇陵前での「告文」
2 富岡鉄斎・津久井清影の疑念と大沢清臣
第六章 橿原神宮と民間結社
1 勤王家・奥野陣七の奮闘
2 橿原神宮の鎮座と確執
第七章 消えない疑念
1 白野夏雲の危惧
2 お雇い外国人の視点
終章 紀元節から「建国記念の日」へ
あとがき
註
文献目録
索引
| 作者 | 外池 昇 |
|---|---|
| 価格 | 1980円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2024年01月15日 |
『神武天皇の真実 : 決定版』
| 作者 | 田中,英道,1942- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 扶桑社 |
| 発売日 | 2021年02月 |
『神武天皇実在論』
| 作者 | 林 房雄 |
|---|---|
| 価格 | 1320円 + 税 |
| 発売元 | ハート出版 |
| 発売日 | 2020年06月01日 |
『神武天皇論』
我が国第一代天皇のご存在は、悠久の古より現代に至るまで約2千年にわたり伝承されている。国内外の危機や大改革にあたっては、建邦大業の祖が意識され、新たな時代が展開していった。
本書は、神武天皇に関する史料を再検討したうえで、その御一代と御代を考古学的研究成果も用いて描き、次いで各時代の「神武天皇観」をたどるものである。
序論では、神武天皇を論じるうえでの根本史料である記紀が撰録された時代とその実情を検討し、神武天皇のご実在に関する問題点を再考する。
第1章では、神武天皇の在世を弥生時代とし、記紀をベースに考古学的研究成果を参照しながら、ご生涯と御代を描き出す。
第2章では、飛鳥・奈良という、記紀を始めとする神武天皇に関する史料が成立した時代を扱う。これら史料に取り込まれた伝承を検討するとともに、当時の天皇や貴族の神武天皇への思いを探る。
第3章の平安から中世では、天智・桓武・醍醐・村上天皇の御代が「聖代」として仰がれるなか、山陵に対する祭祀が衰退し、神武天皇陵などの遠陵は荒廃していった。しかしながら、平安時代には日本紀講書などを通じて、第一代天皇であることは朝廷や知識人の共通認識となっており、平安後期から中世の史書・物語・史論書にも引き継がれる。このような認識は日蓮や吉田兼倶などに引き継がれ、信仰の広がりとともに近世に伝わっていく。
第4章の近世では、日本書紀が出版され家の学問としての秘説から解き放たれる。その嚆矢となったのは、吉田神道に共鳴し、「神武より百数代の末孫」という認識をもった後陽成天皇による「慶長勅版」である。日本書紀の出版と注釈によって神武天皇への景仰が広がり、宮や陵の探求や修陵へと進展し、第一代天皇を仰ぐ思いは尊皇思想のおおきな柱となる。
第5章は幕末・明治期である。神武創業への回帰は「王政復古の大号令」の一節「諸事神武創業の始に原き」に源を発するが、これを実現するための政治的前提は孝明天皇の御代に始まる。天皇は対外的危機のなかで国家を守る祈りを捧げるために、神武天皇陵の修補に至る。次いでその思いを受けた維新の志士や幕末国学者の神武天皇観を検討する。孝明天皇から親しく神事を教育された明治天皇は、父帝の果たせなかった神武天皇陵参拝を実現され、祭政一致をめざして祭儀の大きな改革を行う。太陽暦の導入直後に神武紀元が定められ、神武天皇御即位日を紀元節とするに至る。さて、幕末に神武天皇陵の所在が確定して修陵されると、神武天皇を奉斎する神廟建設の議論が高まりを見せる。長らく不明であった橿原宮の所在地特定が民間から起こり、橿原神宮の創建へと至る。
第6章では、近代国民教育の場において、児童たちはどのような神武天皇像を教授されたのかを、代表的な小学校の歴史教科書を資料として時代順に追う。
第7章では、神道指令によって神社が一宗教法人となり、祝祭日改革によって紀元節が廃止されて「建国記念の日」が制定されるまでの攻防をたどる。
神武天皇をご祭神として祀る橿原神宮の御鎮座130年記念出版。
| 作者 | 清水潔/井上兼一/遠藤慶太/岡田登/佐野真人/清水節 |
|---|---|
| 価格 | 3740円 + 税 |
| 発売元 | 国書刊行会 |
| 発売日 | 2020年06月05日 |
『神武天皇 その実在性と実年代の証明』
| 作者 | 生野眞好 |
|---|---|
| 価格 | 1760円 + 税 |
| 発売元 | 春吉書房 |
| 発売日 | 2017年08月 |
『教科書が教えない神武天皇』
あなたは知っていますか、この国の祖先のことを。日本人の心に刻みたい初代天皇の話。
| 作者 | 出雲井晶 |
|---|---|
| 価格 | 628円 + 税 |
| 発売元 | 扶桑社 |
| 発売日 | 1999年01月 |
以上、「神武天皇に関する本」おすすめ6選をご紹介させていただきました。古代から現代まで、様々な視点から神武天皇を描いた作品ばかりで、学びがいがあること請け合いです。歴史に興味がある方はもちろんのこと、そうでない方も一冊手に取ってみるのはいかがでしょうか。普段あまり意識することのない初代天皇についての新たな発見や感動があるかもしれません。
神武天皇というと、やや難易度が高そうなイメージがあるかもしれませんが、そのことについてもご安心ください。この中には、初心者でも楽しみながら読める作品も含まれています。神武天皇という人物を通じて、自分自身の歴史への興味を深めてみてください。
また、神話や伝説が好きな方にもおすすめします。神武天皇という一人の人間に焦点を当てつつも、その背後に広がる神々と人間たちとの関わりは、まさに神話の世界そのもの。このような観点から読むのも面白いでしょう。
各作品ごとに異なる神武天皇像。それらを比べながら読むのもまた一興かと思います。さまざまな角度から神武天皇を再発見できる6作品、ぜひ皆さまでお楽しみください。
そして一冊でも多くの方が、「神武天皇」について、そして我が国の歴史について学び、興味を持つきっかけになれば、それに越したことはありません。新たなビジョンを見つけたり、ふと心に残る一文に出会えたりすることでしょう。
それでは、皆さまの読書が有意義な時間となることを心から祈っています。これからも良書のご紹介を続けて参りますので、どうぞお付き合いくださいませ。
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