漫画家 益田ミリのエッセイ おすすめ8選
益田ミリの作品は人間の日常と感情を鮮やかに描くことが得意で、読むと心が温まります。リアルな人間関係や女性の生きづらさをユーモラスに描いており、心に染み入るエッセイが多数存在します。私たちの生活に密着したテーマを用いながらも独特の視点で描かれるため、共感しやすいのが特徴。また、時にシリアスなテーマに取り組みつつも、ユーモラスなタッチで描くのが益田ミリらしいと言えるでしょう。一見コミカルに描かれているものの、深い意味やメッセージが詰まっており、味わい深いです。
『小さいわたし』
子ども時代を、子ども目線でえがく。
益田ミリ、4年半ぶりの書き下ろしエッセイ。
幼い頃、胸に抱いた繊細な気持ちを、丁寧に、みずみずしくつづります。「入学式に行きたくない」「線香花火」「キンモクセイ」「サンタさんの家」など、四季を感じるエピソードも収録。かけがえのない一瞬を切り取った、宝物のような春夏秋冬。38点の描き下ろしカラーイラストも掲載。
「おとなになると今日のことを忘れてしまうのかな。そうだとしたら、すごくいやだ。こどもの頃のわたしは、いつもそんなふうに思っていたんです。」(「はじめに」より抜粋)
「こども時代は本当に短いものです。長い人生のほんのひととき。なのにプリンのカラメルソースみたいに他の部分とはちがう特別な存在です。人がいきなりおとなに生まれるのだとしたら味気ないに違いありません。」(「おわりに」より抜粋)
ーー目次抜粋ーー
【春】
入学式に行きたくない/四葉のクローバー/仲良しのひらがな/横断歩道のじごく/絵具をまぜてごらん/おへその心配/かわいい妹/「ん」がつく言葉/熱が出た/ずっときゅうけい/カスタネット
【夏】
水たまり/救急車/学校のトイレ/ピアノをひいた!/たからもの/金魚さん/カミナリ/プール/ねこふんじゃった/うちとちがう/線香花火/わたがし
【秋】
夏休みが終わって/小さいわたし/はんたい言葉/土のうさぎ/魚つり/お金のチョコレート/キンモクセイ/転校生/ふたつのおしゃべり
【冬】
サンタさんの家/ほうたい/お正月/たこあげ/わたしの雲/校長先生/ひみつのドッヂボール/帰ってきたクリン/春がくる
益田ミリ(ますだ みり)
1969年大阪府生まれ。イラストレーター。主な著書にエッセイ『おとな小学生』(ポプラ社)、『しあわせしりとり』(ミシマ社)、『永遠のおでかけ』(毎日新聞出版)、『小さいコトが気になります』(筑摩書房)他、漫画『すーちゃん』(幻冬舎)、『沢村さん家のこんな毎日』(文藝春秋)、『マリコ、うまくいくよ』(新潮社)、『ミウラさんの友達』(マガジンハウス)、『泣き虫チエ子さん』(集英社)、『お茶の時間』(講談社)、『こはる日記』(KADOKAWA)他、絵本『はやくはやくっていわないで』(ミシマ社、絵・平澤一平)などがある。
作者 | 益田 ミリ |
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価格 | 1540円 + 税 |
発売元 | ポプラ社 |
発売日 | 2022年06月15日 |
『東京あたふた族』
あたふた族は、せわしない。
なにを隠そうわたしもその一員である。
デビュー直前までを描いた「上京物語」、
コロナ前と後の日常(朝日新聞連載「オトナになった女子たちへ」)、
「終電後」「のび太と遊んだ空き地」など味わい深い随筆作品…
3部構成で贈る、長編小説のようなエッセイ集。
大人気エッセイ『しあわせしりとり』から3年半、待望の刊行!
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わたしには掟があった。「見つけた不動産屋に絶対入る」という恐ろしい掟である。――「部屋探し」
自分を試してみたい気持ち。家族と離れたくない気持ち。行くか行かぬかずいぶん迷った末に出てきた東京だった。――「ひとり暮らし」
そしてわたしは夜を手にいれた。――「新しい自分に」
決戦の日がきた。管理人さん立ち会いのもとおじさんがうちに苦情を言いにくる日である。――「真夜中の事件」
第1章「上京物語」より
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作者 | 益田ミリ/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | ミシマ社 |
発売日 | 2022年11月15日 |
『銀座缶詰 (幻冬舎文庫)』
作者 | 益田 ミリ |
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価格 | 503円 + 税 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2013年02月07日 |
『しあわせしりとり』
しあわせは、つながっていく!
子供の頃の思い出、見ることのない未来、こぼれ落ちる日々…
あんなこと、こんなことが、しりとりのように連鎖する
朝日新聞連載「オトナになった女子たちへ」に加筆・修正したエッセイと
3本の書き下ろしを収録した、とっておきのエッセイ集。
友人らとしりとりをしながら歩いた。
しあわせなものしか言ってはいけない、名づけて「しあわせしりとり」である。
いろいろ出てきた。
「すいか」
と言った人もいた。(略)
その後、めりーごーらんど、どなるどだっく、くりすます、としあわせしりとりはつづき、この先の公園の桜がきれいだから寄っていこうよと、さらに歩いた。
いやな予感がした。--「しりとり散歩」より
収録エッセイ
しりとり散歩/「ほんと。全部が夢みたい」/一キロダイエット/隣は空席、さあ出発/月のウサギと土の蟻/料理教室にて/バーにドキドキ/キリギリスな一日/父のいない父の日/いかになった/正しく、空しかった日/引き出しの中の手記/スマホ店の青年と機械音痴/超カン違い!/いつもうつむいて歩こうよ…他、全47編を収録。
作者 | 益田 ミリ |
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価格 | 1650円 + 税 |
発売元 | ミシマ社 |
発売日 | 2019年04月20日 |
『考えごとしたい旅 : フィンランドとシナモンロール』
作者 | 益田,ミリ,1969- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2020年12月 |
『心がほどける小さな旅』
遠くに行きたい。そう思うときは心がカチコチに固まっている。南国の青い海や大自然に飛び込めれば何よりだけど、もっと気軽に、季節に合わせてお出かけすれば、気分はぐんと上昇。春の桜花賞から鹿児島の大声コンテスト、夏の夜の水族館、湿原カヌー体験、雪の秋田での紙風船上げまで。北から南、ゆるゆるから弾丸旅まで。元気が湧く旅エッセイ。
作者 | 益田ミリ |
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価格 | 506円 + 税 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2016年04月12日 |
『かわいい見聞録』
作者 | 益田,ミリ,1969- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2022年05月 |
『ランチの時間』
大人気作家・益田ミリ最新刊!
明日、何食べる?
至福のひとときがここにある。食欲そそるコミックエッセイ!
コロナ禍とほぼ同時に「小説現代」で始まった連載が、たくさんの描き下ろしとともについに単行本に!
本場の地に思いを馳せながら作る外国料理や、テイクアウトで味わうチェーン店の定番メニューなど、「おうちごはん」はもちろん、乱歩が愛した天丼、熱々のカツサンド、旅の〆の立ち食い蕎麦など、「おみせごはん」も充実!
作者 | 益田 ミリ |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2023年11月29日 |
いかがでしたか。まさに漫画家・益田ミリのエッセイは、彼女自身の見た世界を経由した、生々しい人間ドラマを描き出すものばかり。生活の中のほんの些細なことを、独自の視点で切り取り、笑いや感動を引き出してくれます。
彼女の作品は、社会的なテーマや深い哲学を散りばめながらも、それを全然重いものにしない。それどころか、読者をクスっと笑わせながらも考えさせてくれるのが魅力ですね。後味がすっきりとして、一読後にはいつも何か少し違う視点を持って、自分の身の回りを見渡してしまうことでしょう。
そして、何よりも彼女が描くキャラクターたちの魅力が、作品を引き立てます。たとえば、愛おしいだけでなく、時には厳しい現実を突きつけられることもあるけれど、それでも前に進む彼女のキャラクターたちは、読者自身が抱える問題に対して、勇気づけられること間違いなしです。
さて、今回紹介したエッセイは一部に過ぎません。益田ミリの作品の世界は、これらのエッセイだけに留まらず、さまざまな色彩と感情を描き出す無限の広がりを持っています。ここで紹介した作品に触れたことで、ぜひともより深く彼女の世界に足を踏み入れてみてください。そして、その中に見つけることができる、日常に潜む小さな不思議や、人間の心の深淵についても、共に考えてみるのも一興かと思います。
なお、益田ミリの作品を手に取ること自体が一つの旅。あなたがどのエッセイを選ぼうと、その一冊がきっと素敵な旅の提供者となるでしょう。それでは、あなた自身の旅が、楽しいものでありますように。
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