虐待のトラウマを描いた絵本・児童書5選
虐待という弱い心を持つ子どもたちにとって重いテーマを扱う絵本・児童書も世の中には存在します。しかし、これらの作品は子供たちに現実を伝え、友人がそういった状況にあればどうすればいいか、自分が同じようになってしまったときの対処法などを学ばせるために大切なツールとなります。1つ目は心が痛むほどリアルな絵と共に、虐待の現実を描き出したもの。2つ目はすべてを飲み込んでしまう大人の愛情の欠如を描いた作品。3つ目は虐待を逃れ、自分を守る方法を教えてくれる作品。4つ目はトラウマに立ち向かうためのエールをくれる一冊。最後の5つ目は、虐待を描くだけでなく、それを乗り越える力を与えてくれる素晴らしい作品です。一度読めば忘れられない、これらの絵本・児童書をぜひ手に取ってみてください。
『わかってほしい』
虐待はひとを憎むこと自分を憎むことをおしえてしまう。愛されていないのか愛されているのかなんで自分が生きているのかさえもわからなくなってしまう。それでもいつかこんな自分も含めてすべてを愛してもらえる…どうしてもどうしてもそれがあきらめきれない。虐待をする親でも子どもにはそのひとしかいない。このことをどうかわかってほしい。こころから。
| 作者 | もも/Yuko |
|---|---|
| 価格 | 1320円 + 税 |
| 発売元 | クレヨンハウス |
| 発売日 | 2003年12月 |
『悲しき山羊たち 虐待・差別・いじめの体験記』
| 作者 | 葉文館出版株式会社 |
|---|---|
| 価格 | 1342円 + 税 |
| 発売元 | 葉文館出版 |
| 発売日 | 1997年10月 |
『こころのケガのこと わかったよ! トラウマを経験した子どものためのガイド』
子どもの回復に最も重要なのは、子ども自身がトラウマを正しく理解すること。絵本に登場する等身大の子どもたちを通して、回復に不可欠なことが自然に読者へ伝わります。
絵本の中で、保育園や学校に通う子どもたちは、トラウマを経験して、眠れなくなったり、友達とうまく遊べなくなったりしています。そして何より、自分自身が悪いのではないかと考えてしまいます。苦しんでいた子どもたちは、信頼できる大人やセラピストとの関わりを通して、トラウマについて理解します。そして自分自身の状況が自然なものであり、子ども自身の責任ではないと知ることで、徐々に回復へ向かっていきます。
親しみやすい絵柄と治療に関する高い専門性の両立は絵本ならでは。子ども向けの簡単なワークも登場し、子どもとの面接やセラピーのきっかけ作りにも有用です。
・日本における豊富な子どもの臨床経験を反映しました。臨床現場で子どもたちから実際に受け入れられやすかった言葉を用い、臨床家や保護者が子どもと一緒に自然に使用できることにこだわりました。
・子どもが実施できる簡単なリラクセーションのワークも紹介されています。リラクセーションへの導入場面でも力を発揮します。
・トラウマ反応について典型的なものを紹介しているため、さまざまなケースに対応する汎用性の高い内容です。
原書名:Healing Days: A Guide For Kids Who Have Experienced Trauma
| 作者 | スーザン・フェイバー・ストラウス/マリア・ボガデ/亀岡 智美/木村 有里 |
|---|---|
| 価格 | 1980円 + 税 |
| 発売元 | 誠信書房 |
| 発売日 | 2024年08月23日 |
『ねぇ、話してみて!』
| 作者 | ジェシー/飛鳥井望 |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | 誠信書房 |
| 発売日 | 2015年09月25日 |
『おとなにたたかれたの? おとながたすけてくれないの?』
ねぇ、もしかして、こんなことでなやんでいない? なみだの形の妖精が語りかけます。親やおとなになぐられたり、ご飯をもらえなかったり。もしそんなことがあれば、勇気をだしてSOSを、とやさしく伝える絵本です。
| 作者 | NHK制作班/飯田 千里/奥山 真紀子 |
|---|---|
| 価格 | 1320円 + 税 |
| 発売元 | 金の星社 |
| 発売日 | 2020年12月03日 |
私たちがここまでご紹介してきた5つの作品は、少々重たいテーマを描いているかもしれませんね。しかし、それは現実と向き合うことに他なりません。物語の中では、作者のセンシティブなタッチによって、子供たちが虐待という過酷な現宅とどう向き合い、どう生き抜くのかという姿が描かれています。孤独感、恐怖感、自己嫌悪…これらは決して子供たちが背負うべきものではありませんが、それでも彼らが直面せざるを得ない現実です。
心地良い絵本や児童書だけでなく、こんな作品もたくさんあります。それに、こんな作品こそが、私たち大人が子供たちに伝えるべき重要なメッセージを含んでいるのです。心に重く残るかもしれませんが、この5つの作品は読む価値があると確信しています。
そして、将来大人になる子供たちにとって、このようなテーマの本を経験することは、自身の人間性を深めるきっかけにもなります。自分自身の気持ちや考えを話すことで、他者の視点から物事を考える機会を得られ、また、他者に共感するという能力も育つのです。
最後に、虐待という辛すぎる現実を描いたこれらの作品が、一人でも多くの虐待からの救済、そしてそれを防止するためのきっかけ作りになればと思います。作品を読みながら心が痛むかもしれませんが、それは読者として、そして人として、自分が増していく一歩であると言えるでしょう。
それでは、皆さまがこれらの作品を通じて、自分の中の共感力や理解力を深め、また、世界の現実と向き合うための第一歩を踏み出してくれたら嬉しいです。これらの作品が皆さまの心に残り、何かを思い、何かを感じるきっかけとなれば幸いです。これからも良質な作品をお届けし続けますので、どうぞ宜しくお願いします。
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